50【健康管理】

読書 ブッダが考えたこと

ブッダが考えたこと 仏教のはじまりを読む (角川ソフィア文庫)_01

 

ブッダ(仏陀)は、本来は「目覚めた人」の意

言うまでも無く、仏教の創始者「お釈迦さま」であり、本名は「ゴータマ・シッダールタ」で、インドの地方豪族であったゴータマ族の王子、シッダールタさんということになっている

実在した人物であったことは、ほぼ間違いがないとされているが、生没年について正確なことは不明で、紀元前5~7世紀の人であろうと言われている

著者は、インド哲学の研究者で、お坊さんや仏教信者ではなく、あくまでもインド哲学の一つとして、バラモン教、ジャイナ教などとも比較しながら、かなり冷静に「哲学としての仏教」を扱っている

特にインド哲学の根幹である輪廻説(りんねせつ)の説明は、著者独自の見解も含まれていて、読みごたえがある

本書を読む前から感じていたことではあるが、仏教は哲学としてみると、非常に奥が深い

ブッダ本人の言葉に最も近い「スッタニパータ」などの原始仏典を見ても、認識論や存在論について、非常に高度な哲学を展開している

別にキリスト教を馬鹿にするつもりは無いが、原始仏典に比べると、聖書の哲学は子供じみている

宗教は、必ずしも哲学である必要は無いから、それはそれで構わない

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ブッダは、若い頃に人間の生老病死の苦について深く悩み、将来の王になる身分を捨てて出家し、苦行や瞑想を経て、菩提樹の下で悟りを得たとされている

重要なのは、この「悟りを得た」の具体的な内容だ!

何を、どのように考えて、どのような結論に至ったのか?

どのような結論ならば、「悟りを得た」と言えるのか?

この最も重要な点で、多くの仏教書の説明は、曖昧模糊としている

それもそのはずで、多くの仏教書の著者は、お坊さんや仏教信者で、教祖であるブッダの思索について、余り具体的に突っ込んで記述することを避けているきらいがある

教祖というものは、神秘的な雰囲気を帯びていた方が、信者にとっては信仰のしがいがあるということかもしれない

お坊さんや仏教信者は、特定の宗派(浄土真宗とか日蓮宗とか)に属しているから、その宗派の教え(教学)との兼ね合いもある

余り自由奔放に原始仏教について語ると、属している宗派内での、自分の立場が悪くなる恐れもある

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私は敬虔な仏教信者ではない

葬式や墓参り、あるいは旅や散歩でお寺に行くことはあるが、信仰心は平均的な日本人と余り変わらない(それ以下かもしれない)

私は敬虔な仏教信者ではないが、哲学者としてのブッダの思索(哲学)には大いに興味があるので、この点で従来の仏教書には、少々物足りないものを感じていた

かと言って、「スッタニパータ」などの原始仏典を読むと、ブッダが一般の衆生に向けて分かりやすく説明するために、非常に多くのたとえ話などが混じり、文章も冗長だ

そのために、哲学的な思索の焦点が、ややボケているようにも感じられる

そのものズバリ、ブッダは2700年くらい前に、何を考え、何を結論としたのか?

本書は、それに対する答えを、私が今までに読んだどの仏教書よりも、ストレートに説明しているように感じた

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【追記】

私は敬虔な仏教信者ではないが、海外旅行などで書類に「religion(宗教)」の欄があったら「Buddhist(仏教徒)」と記入している

「Muslim(イスラム教徒)」などと書くとテロリストと疑われそうだし、「Jewish(ユダヤ教徒)」では差別されそうだ

「No religion(無宗教)」が最悪で、キリスト教徒から、悪魔を見るような目で見られかねない

「Buddhist(仏教徒)」が一番無難なのだ

(^_^;)

 

全仏オープン棄権 大坂なおみ

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 このところ言動がオカシイなぁと思っていたら

  メンタルの弱さをかかえていたんですね

 世の中には

  鉄筋コンクリートのような

  強靭な精神力(ずうずうしさ)

 を持った人もいるのにねぇ

  (^_^;)

 

テニスの全仏オープンに出場している女子シングルス世界ランキング2位の大坂なおみ(日清食品)は5/31、自身のツイッターに

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「私が棄権することが大会や他の選手、

 私自身の健康にとってベストであり、

 皆が再びテニスに集中できると思う」

と投稿し、大会を棄権する意向を表明した。

大坂は全仏の開幕前、規則で義務づけられている試合後の記者会見を

「選手の心の健康を無視している!

とし、全仏では会見に応じないことを表明した。

5/30の女子シングルス1回戦で勝利後は記者会見をせず、大会主催者は同日、違反行為を繰り返した場合は大会への出場停止など重い処分を科す可能性があると警告していた。

大坂はツイッターで、優勝した2018年全米オープン後にうつ病となり、心の不調に苦しんでいることを明かし、

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「私は元々、社交的に話せる人間ではなく、

 世界のメディアと話す際は大きな不安を抱えている」

と説明。

全仏の開幕前に会見拒否を表明したのは

「規則がとても時代遅れのものだと強調したかった」

とした上で、

「今はいくらかの時間、コートから離れようと思っている。

 正しい時期に、選手やメディア、ファンにとってより良い方法を議論するために、

 ツアー(大会側)と一緒に取り組みたい」

とした。

 

大田区の猫殺し事件

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▲東京・大田区の「平和の森公園」

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この種の犯罪は、

 「虫→小動物→猫や犬→人間の子供→大人の女性」

のようにだんだんエスカレートしていく場合があるので、周辺にお住まいの方は警戒が必要です

カワイイ猫を殺すなんて、犯人を捕まえてカマユデの刑にしてやりたい気分ですが、実際は人間に危害を加えない限り、微罪としてすぐに釈放されてしまいます

(T_T)

 

東京・大田区の「平和の森公園」で、木につるされた猫の死骸が見つかっていたことがわかりました。

「平和の森公園」では、今月に入り猫の不審死が相次いでいて、警視庁が捜査しています。

大田区や捜査関係者などによりますと、5/11、大田区の「平和の森公園」で猫の死骸が見つかったということです。

猫の死骸は遊歩道のそばで見つかり、首はひもでくくられ、木につるされた状態だったということです。

「平和の森公園」では、この3日前と前日にも、池や公衆トイレ付近で不審な状態で死んでいる猫が2匹見つかっている。

警視庁は、何者かが危害を加えた可能性が高いとみて、動物愛護法違反の疑いで捜査しています。

 

* * * * * * * * * *

 

6年前にも類似事件

 

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▲6年前の猫殺し犯人、久保木信也

 

東京都大田区の公園や駐車場で相次いだ猫の不審死事件。

2014年4月から半年にわたって、毒入りの餌を食べるなどして、計45匹の猫が殺害された事件は、住民に大きな不安を与えた。

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警視庁は2014年9/18、動物愛護法違反容疑で、IT関連会社の会社員、久保木信也容疑者(33、→)を逮捕。

猫殺し犯人の久保木信也は、現場近くの大田区蒲田に住んでいた。

「仕事のストレスでやった。

 野良猫への餌やりに憤慨していた」

猫殺し犯人の久保木信也は取り調べに対し、そう供述している。

猫殺し犯人の久保木信也は一連の不審死への関与を認める供述をしている。

猫殺し犯人の久保木信也の逮捕に、子供を抱える親たちは安堵の表情を浮かべた。

猫殺し犯人の久保木信也は

「野良猫への餌やりに憤慨していた」

と動機を供述しているというが、自宅で飼っている猫については

「母親に餌をやるよう伝えて」

と捜査員に話しているという。

「怪しい!」

2014年9/18、午前3時20分ごろ、東京都大田区蒲田の路上に、暗闇の中で自転車を降りて立ち尽くしている猫殺し犯人の久保木信也を、警戒中の警視庁大森署員が発見した。

近づくと、自転車の前かごに入ったポリ袋からは異臭が漂い、猫の死骸らしきものが見えた。

言い訳の着かない状態に観念したのか、猫殺し犯人の久保木信也は、警視庁大森署員の職務質問に対し

「猫に農薬入りの餌を与えて殺した」

と認め、署員もポリ袋の中に4匹の死骸を確認。

猫殺し犯人の久保木信也が

「直前に猫の首を絞めて駐車場にたたきつけた」

と供述したことから、警視庁保安課が同日、動物愛護法違反容疑で逮捕した。

 

プロテインの危険性

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 タンパク質を摂取するなら

  納豆や豆腐が良い

 ように思います

  (^_^;)

 

一般の人が「良いつもり」で積極的に摂取しているものの中には、腎臓を悪くするものがあります。

その代表格が「プロテイン」です。

私は、プロテインについて強い危機感を持っており、あちこちで繰り返し発信しています。

というのも、多くの人が「タンパク質をたくさん摂ることは健康に良い」と信じ、しかも「プロテインでタンパク質を摂ればより効率的だし、筋力の低下も抑えられる」と、積極的に摂取しているからです。

かつては、ボディビルダーなど一部の人が用いていたプロテインは、今では誰でも簡単に手に入るようになりました。

溶かして飲むパウダータイプに限らず、棒状のバーやゼリーなど、より手軽に摂取できる形になってコンビニエンスストアでも売られています。

それを食事代わりに口にしている人もいます。

詳細はここをクリック

 

筋トレ不要?

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 本当に副作用が無いのなら

  老化による筋肉減少

 筋トレしなくても防げるかも~

  (^_^;)

 

筋肉を増やす効果のある新しい薬剤を開発し、動物実験で効果を確かめたと、東京大の研究チームが5/15発表した。

高齢者やがん患者の筋力低下を防ぐ治療薬につながる可能性があるという。

成果は、科学誌「アイサイエンス」に掲載される。

東大研究チームは、筋肉の発達を抑える働きのある「ミオスタチンなどの体内物質に着目。

「ミオスタチン」などの体内物質の働きを阻害する薬剤を作り、筋肉が衰える筋ジストロフィーのマウスに2週間投与したところ、偽薬を与えたマウスに比べ、後肢の筋肉が2~3割増加したことを確かめた。

前肢の握力も増加した。

副作用は見られなかったという。

同様の働きがある薬剤は、過去に海外で臨床試験まで進んだが、血管の機能を調節する体内物質の働きも阻害してしまい、出血などの副作用が出て行き詰まっていた。

今回の東大研究チームの薬剤は、より少ない種類の体内物質だけを阻害するので、人間でも副作用が起きにくいと期待できるという。

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東大研究チームの東大教授・宮園浩平(腫瘍学、→)は

「副作用なしに筋肉の増大が確認できたのは大きな成果」

と話す。

今後、さらに薬剤の改良を進め、実用化に向け企業などとの連携を検討するという。

東京薬科大教授・林良雄(創薬化学)の話

「夢の新薬に向けた第一歩の成果。

 年齢による効果の違いなどを確かめる必要がある」

【注】ミオスタチン

人や魚、牛など多くの動物が持つたんぱく質。

遺伝子異常でミオスタチンが作られないと、筋肉が異常に発達してしまう。

ゲノム編集技術でミオスタチン遺伝子を壊し、肉厚のマダイなどを作る研究も行われている。

 

読書 「がまん」するから老化する

「がまん」するから老化する (PHP新書)_01

著者は東大医学部出身の精神科医で、一般向け健康書をたくさん書いている、「売れっ子」健康作家

本業で長年、老人病院(本当に65歳未満は受診できない珍しい病院)で働いていた

間違った健康常識にとらわれた、下手な「がまん(節制)」やダイエットが、逆に老化を進めてしまうとして警告を発している

最近は肉が健康に良いという説が世の中に増えているが、この著者が最初に言い出したのかな?

日本人の寿命が劇的に延びて、しかも見た目も若返ったのは、高度成長期以降で、ちょうど日本人が肉を食べ始めた時期に一致する

それ以前、サザエさんの磯野波平氏のように、54歳は完全に老人だった

定年は55歳で、男の平均寿命は65歳くらいだった

いまどき54歳の人を老人扱いしたら、ギョっとされるだろう

アメリカ人のように、肉ばかり大量に食べていれば良くないが、肉と魚をバランスよく食べることは、非常に健康に良いと力説している

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実は肉と魚を両方、日常的にバランスよく食べている国は、世界でもそれほど多くはなく、日本以外では、フランス、イタリア、スペインくらいだそうだ

著者が絶対にダメ(完全に有害)!と断言しているのはタバコくらいで、いわゆる「飲む打つ買う」、酒、ギャンブル、恋愛や不倫、風俗、SEXなどは、がまんしないで適度にたしなんだ方が、アンチエイジングには良いとしている(家庭内の波乱は、医者なので専門外)

バイアグラは健康に良いので毎日飲め、とも言っている

ホンマかいな~?

(^_^;)

著者のHPへ

 

サイのツノのように

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 ブッダが弟子に与えた言葉です

  哺乳類で角が一本なのはサイだけです

 ブッダは弟子が修行中に

  群れることを好まなかったようで

ただ独り歩め」と繰り返し繰り返し 説いています

 (^_^;)

 

「 寒さと 暑さと 飢えと 渇えと 

風と 太陽の熱と 虻と 蛇と

これらすべてのものにうち勝って

 サイのツノのように ただ独り歩め 」

 

スッタニパータ』は ブッダ本人の言葉に最も近い

と言われている原始仏典です

中村元さんの訳で 岩波文庫に入っています アマゾン

 

ブッダの言葉(YouTube)へ

 

読書 右脳の冒険

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コリン・ウイルソンが、人間の意識の構造について書いた「フランケンシュタインの城」の続編(実践編)ともいうべき作品

人の意識に関する私の問題意識の原点は

「天国は人の心の中に存在する

 地獄もまた同様である」

という言葉に要約される

天国が人の心の中にあるか、西方浄土にあるか、宇宙のかなたにあるか、そんなことよりまず

「私は天国の住人になりたい!」

ということなのだ

すると、西方浄土や宇宙ではなく、自分の心(脳)の中に天国があるのなら、もしかすると天国の住人になるということは、自分の意志の力で可能なのではないか?という問題意識が生じる

本書は、この問題意識に対する解答を提供しようとしている

 

読書 この人を見よ

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ニーチェが44歳で、発狂する直前に著した、自叙伝のような、一種の著作目録

このときのニーチェは理解者を失い、非常に孤独だったが、自分の思想の重要性は深く自負していたので、自分に注目しない世間に「私に注目せよ!」という叫びを発していて痛々しい

 1)噴出するような創造力

 2)同時代人に理解されない

 3)狂気と紙一重

という天才の3条件に見事に適合している

脳(おそらく右脳)から噴き出すような直観と情動を、知性(左脳)がかろうじて文章化したような作品群

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あの「ツァラトゥストラ」全4部を、各部10日程度で書き上げていることからも、その噴出の速さと激しさがうかがわれる

私はまだ「ツァラトゥストラ」と本書だけなのだが、激しく情動を揺さぶられるような読後感が残る

本書の読後に、手塚富雄「ニーチェの人と思想」(中公「世界の名著・ニーチェ」所収)を再読して彼の人生をたどり直してみたが、まさしく「天才はつらいよ」という悲壮感に満ちている

(^_^;)

 

 

読書 荒野のおおかみ

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自分は人間ではなく、荒野から出てきたおおかみだということを、心の底でいつも知っていたという男の告白の体裁をとった、ヘッセの内面的な自伝

コリン・ウイルソンの言う「アウトサイダー」の典型の、その生きづらい人生を克明に描写している

今では常識化しているが、ごく大雑把に言うと、人間は右脳と左脳が機能していて、右脳が情動(無意識)、左脳が理性(意識)を支配している

多くの人は、この2人の支配人の間で、何とかバランスをとって生きているが、特に脳が肥大化した人(いわゆる天才)にあっては、このバランスが崩れ、自意識が過剰化し、いわゆる精神の分裂状態を招きやすい

クレッチマーの気質分類(↓)に無理に当てはめると、右脳優勢が粘着型、左脳優勢が分裂型、ほぼ拮抗してるのが循環型かな?

右脳左脳論が流行するよりもずっと前、ウイルソンが「アウトサイダー」で文壇に華々しく登場するよりも前に、天才ヘッセは人の脳の複雑な多重構造に着目していた

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ヘッセに言わせれば、人の精神の分裂は2つだけに限られず、実は非常に多くの人格に多重分裂しており、その不安定な統合体が人間であるとしている

人間の意識の多重性や奥深さには、古来多くの文学者や哲学者が着目してきた

古くはブッダもこの点に着目し、非常に深い認識論を展開しているようだ

(^_^;)

 

▼クレッチマーの気質分類

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