71【事件事故】

誰が密告したんだ!

職場で、内部告発者を突き止めようと必死になったBさん

「誰が密告したんだ?チクったんだ?」

「見つけたら徹底的に追い詰める!」

「辞めさせるまでやるぞ!」

とか息巻いて社内調査を進めたが、最終的には上司やコンプライアンス担当役員から厳しく叱責され、被害者たち(内部告発者としてBさんから追い詰められた人たち)に深く頭を下げる羽目になった

ところが、被害者たちはそれでも納得できず、Bさんを加害者として裁判所に提訴した

裁判所は

「Bさんの行為は行き過ぎだ、慰謝料を払え」

と命じた

という、笑い話のような事件(もちろん当事者には深刻な事件ですが)

日本人の大人なら誰でもご存じのように、日本の社会には江戸時代以前からある「村の論理」と、明治以降の「法の論理」があります

この二つの論理は、歴史的に言えば中世と近代という、かなり異なる考え方です

「論理」といいますが、ロジックというより、ルール(倫理、道徳、価値観)に近い概念

表面的には「法の論理」で動いているように見える「法治国家」日本ですが、ときどき「村の論理」が顔を出すことがあり、時には衝突することもあります

「村の論理」で処理しようとしたのに、「法の論理」の出番になったことを、少し前までの日本人は「裁判沙汰(ざた)」などと呼んでいました

特に、頭の中が「村の論理」一色というBさんみたいな人(昔の体育会系に多い)もたま~にいて、思わず笑っちゃうような珍事件を引き起こします

もちろん裁判所は「法の論理」の体現者ですから、原則として「村の論理」は通用しません

「村の論理」が成立したのは、おそらく室町時代の惣村」の形成と深く関係しているように思われます

警察も裁判所も無かった(ほとんど機能していなかった)時代に、農民が自分たちの生活を自分たちで守るために団結し、その結果生まれたのが「村の論理」

それから500年以上が経過していますが、「村の論理」は今も脈々と生きています

ちなみに、西部開拓時代のアメリカのフロンティアでも、警察も裁判所も無かった(ほとんど機能していなかった)時代がありますが、個人主義の強い白人社会でしたから、団結で身を守るよりも、個人個人が自分で自分の身を守るという方向へ進み、「銃の論理」(銃社会)になりました

それなりの歴史的な必然性でそうなっている訳ですから、急に「銃を廃止しろ!」とか叫んでも、急には変えられない

それは日本の「村の論理」が、急には変えられないのと同じ

(^_^;)~♪

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MacBookで命拾い

ブラジルのサンパウロ市内で10/1、中国人が覆面強盗に銃撃されるも、バックパックの中のMacBookに命を救われました

空港に着いて初めて、

バックパックの中のMacBookが銃弾を食い止めていた!

ことに気付いたそうです

ノートパソコンの筐体(きょうたい:ケース)には、軽さやコストを考えてプラスチック製が多いのですが、なぜかMacBookの筐体はアルミ製なのです

おそらくジョブズ以来のApple社のコダワリだと思いますが、今回はその「強度」が中国人の命を救いました

日本以外の多くの国では、拳銃強盗など日常茶飯事で、少しも珍しくありません

 特にブラジルを含む中南米は治安が悪い!

身を守るために普段からカバンの中に鉄板や防刃シートを入れていて、万一のときはこれで身を守ると聞いたことがあります

今や多くの外国人がやって来る日本、そんな治安の悪い国にはならないで欲しいものです

困ったことに、日本にやって来た外国人労働者による凶悪犯罪(特に日本人少女への強姦)が激増中

石破は全くダメだったけど、高市新総理には、迅速かつ適切な対応を期待します!

  (^_^;)~♪

錆びたレール

これは2024年の脱線事故(資料PDF)で、レールの撤去作業中に作業員が手を放した一瞬、破断したレールを撮った報道写真

まさに「瞬間芸術」と呼ぶべきか!

2025年の新聞協会賞を受賞したというのもうなずけます

場所は2024年11月にJR函館線の森駅近くで発生した脱線事故現場

本来の鉄道レールには、中央部に充分な厚みがあって、これが列車の荷重を支えている

これが腐食(さび)によって、紙のよう薄くなり、脱線事故につながった

私は鉄道に乗るのがダイスキ(乗り鉄

だからこの写真には大ショックを受けました!

鉄道会社には「保線」(ほせん)という仕事があり、線路が列車の安全運行に耐えるか、常に点検整備しています

事故発生までの函館線の保線部門は、いったい何をしていたのか?

レールはつながっているから、上の写真のようにレール断面を見ることは普段ありませんが、それを機械で測定して腐食(さび)の進行などを把握するのが保線の仕事

「鉄道」と言うくらいですから、レールが鉄で出来ていて錆びやすいことくらい、小学生でも知っています

脱線したのはJR貨物の車両だと思いますが、保線はJR北海道が担当していたと思われます

過疎路線の多いJR北海道は、旧国鉄から分離独立した時点で収益性に問題があり、現在でも政府からの補助金に頼った経営が続いています

純粋な民間企業とは言い難い「準公営企業」です

赤字が出ても補助金で助けてもらえる!

といった甘えが無かったのか?

この辺の経営体質と脱線事故の関係を徹底的に究明し、対策を講じてもらいたい!

しかし、その結論が「赤字路線の廃線」になるのだとしたら、それは何とも情けない!

そのように、乗り鉄の私は、シミジミ思います

 ((((;゚д゚)))) コワイ

詳細はここをクリック

 

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追伸 国内最古の車両が、2028年1月で引退です

小田急沿線の皆さんにはおなじみの箱根登山電車

イチロー邸に賊が侵入

▲イチローと妻の弓子さん

イチロー邸が、強盗犯による不法侵入の被害に遭っていたことが、9/15報道された

容疑者のパトリック・メゾネット(29)は2/9、シアトルのイチロー邸に侵入

寝室のドアを無理やり開けようとしたが、中にいた妻の弓子さんがドアを押し返した

その後、ドアの隙間から弓子さんに催涙スプレーを噴射

だが、犯人が部屋に入る前に弓子さんがドアの鍵をかけ、男の侵入を防いだ

なんとも生々しい話だ

一歩違えば、弓子さんは殺されていたかもしれない

とにかく米国西海岸は犯罪が多すぎる!

そんな西海岸に住んでいるのに、寝室のドアの前まで賊の侵入を許すというのは、油断なのか、あるいは賊の侵入テクニックが高いのか?

いろいろ原因はあるのだろうが、犯罪者に対する民主党の甘すぎた政策や、大量流入した移民による治安悪化が関係していると、多くの米国民は見ている

そして米国民の多く(特に下層白人)は、その解決を共和党の大統領トランプに期待しているようだ

副大統領バンス「ヒルビリー・エレジー」の副題は

アメリカの繁栄から取り残された白人たち

日本でも、自民党が犯罪者や外国人に甘すぎる政策をとって日本国民を激怒させ、参政党への支持が急上昇しているから、他人事ではないね

((((;゚д゚)))) オソロシイ

 

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新宿高校のグラウンドで、野球部を指導するイチロー

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▼これちょっと古いマップ 新宿高校バイパスなし

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▼最新のGoogleマップ 新宿高校バイパスあり

新宿高校バイパスは、我々27回生の新宿高校在学中から計画があり、道路建設用地を確保するために新宿高校を原宿へ移転させようとしたため、母校OBなど関係者が大反対運動を起こしていました

これが実現してたら、新宿高校は「原宿高校」になっていたのかもしれないね(それはそれで、ちょっと面白いかも)

それが最近になって、道路を上下二階建てにして道路用地の幅を狭くし、新宿高校の移転を不要にすることで、新宿高校バイパス建設が実現したようです

(^_^;)~♪

オープンマリッジ婚

ヒカル   進撃のノア

ヒカルは、9/14に更新したYouTubeで、今年5月に結婚した「進撃のノア」との夫婦関係について

「僕達はオープンマリッジで生きていきます」

「浮気オッケーになりました」

「夫婦がお互いの合意のもとで、配偶者以外の異性との性交渉や恋愛関係を認め合う結婚の形を目指します」

などと話した

これに対して、ホリエモン(堀江貴文)は

「俺もできるならオープンマリッジしたいわ。そこまで結婚したいなって思える人はいないなっていう。わざわざオープンマリッジ宣言をしてまでも、批判がくることが分かっていながらも結婚しちゃうっていうか…すげえなって」

「世の中どうなってるんですかね?」

と驚いてみせた(詳細はここをクリック

ホリエモンは、東大文学部(中退だけど)なのに、割と法学部みたいな常識人っぽいこと言うねー

この人、発言は過激だけど、割とマジメなんだよね

文学の世界で不倫なんて、一つの文学ジャンルを作っちゃうくらいポピュラーな世界だし、驚くような要素は少ない

不倫作家の渡辺淳一なんか

「現代において純愛と呼べるのは

 不倫だけである!」

なんて不倫をベタホメしていた

その昔、超ドMの変態文豪・谷崎潤一郎が、同じく作家の佐藤春夫に

「おれの妻を、君にゆずるよ」

などという提案を実行したり撤回したりして、世間を騒がした事件がありましたね(中年男の谷崎は、妻の妹15歳に本気でホレていた)

ゲーテ72歳が、17歳の少女に大真面目で激烈にホレていたのを思い出します

谷崎もホリエモンと同じ東大文学部中退だけど、谷崎に比べたらホリエモンは、男女関係では極めて健全な常識人

まあ、ホリエモンは文学者じゃないしね

てゆーか、谷崎が余りにも常軌を逸した異常(超アブノーマル・ド変態)なのかもしれません

ノーベル文学賞候補の常連だったんですけどね

もちろん、何となく流れで不倫に至ってしまうのと、最初から(婚姻契約時から)不倫を前提とするのは違うし、いま世間はそこに注目してる訳だ

そして多分この二人は、その注目されるのを目的にしてるのも見え見え(一種の炎上商法)

もともとこの二人は、売れっ子のイケメン&美女

別れたって、すぐ次が見つかるような余裕のある立場だし、最後はカネで解決する手段も持ってる

世間の普通の男女と、一緒には出来ないよね

これで将来、ヒカルが不倫して、進撃のノアがオープンマリッジ契約を無視して民事訴訟を起こした場合、裁判所はどう判断するかな?

たぶん裁判所は、オープンマリッジ契約が「公序良俗に反する」との理由で完全には認めず、進撃のノアの訴えを一応は認めるが、オープンマリッジ契約の主旨を多少は考慮して、賠償金額を減額するといった感じになりそう

とにかく、現代の日本における結婚は、夫婦関係の固定という基本機能だけでなく、税金や社会保険料の家族控除とか、実に細かい所まで影響が及ぶ

いざ離婚となれば、「結婚の10倍のエネルギーが必要」などと経験者が語る

こんな法的なメンドウを避けたいなら、最初から婚姻契約を結ばず(婚姻届を提出せず)、事実婚でいけばいい訳だ

この件で世界の先進国と言われているおフランスでは、事実婚が半数以上を占め、おフランス人の2人に1人以上が「婚外子」として生まれている

ただ、この「事実婚」「婚外子」という概念が、日本とおフランスでは相当に違っていて、単純に比較したり真似したりするのは危険が伴う(詳細はここをクリック

(^_^;)~♪

警察学校で発声指導

警視庁の警察学校で9/8、半年間の訓練を経て10月卒業予定の警察学校生徒(310人)に向けて、ソプラノ歌手の稲見里恵さんが、発声方法について歌唱指導を行った

警察の現場では、発声がとても重要だ!

善良な国民に対しては優しい声で、893など凶暴な連中に対しては、時にはドスの効いた発声が求められます

元警察官僚の政治家、亀井静香が「警察は強くないとねぇ」とか言ってるのが、ほのぼのしていていいなぁ(亀井静香は空港利権の悪党だけどね)

まあ、大阪に比べると東京の警察は、紳士淑女が多いのかな

(^_^;)~♪

 

注射器テロ

おフランス全土で毎年恒例の音楽祭「フェット・ド・ラ・ミュージック」が開催され、数百万人が街頭に繰り出して音楽と祭りを楽しんだが、各地で暴動や混乱が発生し、深刻な治安問題が表面化した

特に注目されたのは 注射器攻撃 と呼ばれる事件で、おフランス内務省によると、全国で少なくとも145人が被害に遭い、パリだけでも13件が報告されている

おフランス内務省は、「被害者の一部は病院で毒物検査を受けている」としている。

・・・とのことですが、この種の愉快犯的犯罪は、すぐ真似されがちなので、日本でも流行しないか心配です

((((;゚д゚)))) コワイヨー

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還暦を過ぎて一から板前になった人

 

定年退職などで仕事をリタイアした後に、まったく別な仕事に飛び込む人がいる

都内の自宅で「寿司かわの」を営む河野透さんは、66歳のときに自宅の一室で寿司屋を始めた

東京生まれの東京育ちで、1968年、大学新卒で広告代理店の東急エージェンシーに入社

社歴38年間のほとんどを、テレビ広告担当の広告マンとして活躍し、62歳で定年退職

寿司職人養成学校の東京すしアカデミーに入学して、板前の基礎を学ぶ

卒業後、インターネットで見習い募集のお店を探して応募した

上下関係が厳しいとされる職人の世界に、未経験の62歳が飛び込んだ

詳細はここをクリック

 

もっと変わり種としては、裁判官から板前になった人もいる

大阪高等裁判所の裁判官(部総括判事)だった岡本健さん

1994年、還暦で依願退官して板前に転身、裁判所の近くに居酒屋を開いた

「人を裁く(さばく)」から「食材をさばく」へ

当時かなり話題になり、下は日経新聞に載った記事

▲クリックすると拡大します

世の中には、板前になりたかったけど別の道に進んだという人が少なからずいる

でも、還暦を過ぎて一から板前修業を始めようとする人は少ない(だから話題になるんだけど)

何かを良いことを始めるのに、遅すぎることなんか無い!

などと昔から威勢良く言いますが、実行するにはとても勇気がいる

好きなことを今から始めるのは、遅すぎるか? 遅すぎないか?

という質問は、さほど重要な質問ではなく

好きなことを本当に今、始めたいのか? 始めたくないのか?

というシンプルな二択が、最も重要な質問のような気がします

(^_^;)~♪

追伸 裁判官から板前になった岡本さんは、この体験をに書いています

 

上級国民の高齢ドライバー暴走死傷事件

▲地裁の法廷(この事件のものではありません)

ここ数年で世間を騒がせた「上級国民の高齢ドライバー暴走死傷事件」と言うと、

池袋暴走事件の飯塚幸三さん 元工業技術院長(理系官僚の最高峰)

が有名ですが、これとほぼ同時期に

レクサス暴走事件の石川達紘さん 元東京地検の特捜部長

も暴走死傷事件に関与しています

今日は熊さんに誘われて、石川さんの民事裁判を、東京地裁606号法廷で傍聴しました

この事件の法廷傍聴は2回目で、前回11/28は証人尋問で盛り上がったのですが、今回は判決言い渡しだけで、開廷予定の10時に裁判官が登場すると

原告の請求を棄却する。理由は追って送達する」

とだけ言って、わずか1分足らずで閉廷(拍子抜けしました)

「原告の請求」とは、石川さんのトヨタ自動車に対する5000万円の損害賠償請求のことです

「棄却」ですから、トヨタ自動車に賠償責任無しとする判決です

憲法で裁判公開の原則が定められておりますが、民事裁判では効率化などのため

口頭陳述や判決理由などの「読み上げ」を書面で代用すること

が恒例化しており、証人尋問でもないと、傍聴者にとってはまったくあっけないものです

もちろん裁判資料は原則公開ですから、あとから判決全文を取り寄せれば、判決理由の詳細を知ることは可能だと思います

この暴走事件は刑事事件として、すでに石川さんの有罪が確定しています

それを民事裁判でひっくり返すのは極めて困難で、ほぼ結果が見えている裁判ということで世間も余り注目しておらず、法廷は傍聴券の発行もなく空いていました

一応、マスコミが数人来ていて、今日のニュースにはなっていました

私は以前(10年以上前かな)、裁判の傍聴にハマったことがあり(いわゆる裁判ウォッチャー)、熊さんの誘いもあったので、久しぶりに地裁法廷に入りました

前述のように民事裁判はあっけないので、裁判ウォッチャーは刑事法廷を傍聴することが多いのですが、今日は民事法廷です

法廷の隣にある待合室ですぐ近くから拝見した石川達紘さんは、さすが元東京地検の特捜部長だけあって、すでに年齢は85歳ですがお元気そうです

前回11/28は「矍鑠(かくしゃく)たる力強いオーラ」のようなものを感じましたが、今日は全面敗訴の直後だったせいか、少し元気がなく残念そうに見えました

百戦錬磨の特捜部長だった人ですし、「負けてもともと」みたいな裁判ですから、それほど落ち込んではいないと思いますが

暴走事故が起きたのは石川さんが「20歳台の美人の愛人」と一緒にクルマでゴルフに出かける際だったので、この辺に「85歳の若さの源泉」があるのではないか、などとするゴシップ風の報道もあります

この事件の石川さんへの刑事判決が、実刑ではなく執行猶予が付いたことに、世間から

司法関係者の身内びいき

上級国民への忖度(そんたく)

などといった激しい批判がある訳ですが、上記のようなゴシップ風の報道もいくらか関係がありそうです

ちなみに、もう一人の「上級国民」である飯塚幸三さんは、禁固5年の実刑(執行猶予なし)で、刑務所収監中に亡くなっており、明暗が分かれています

とにかく、石川飯塚両事件の裁判における最大の争点は、

事故原因が、クルマの欠陥か? または運転者のミスか?

という点にあります

クルマの欠陥が機械的あるいは電気的なものなら、時間をかければ欠陥の完全究明は可能かもしれませんが、最近のクルマにはエンジンの制御や事故防止などのためのソフトウェアが搭載されています

これは実際には数千行とか、時には数万~数十万行に及ぶ膨大なコンピュータ・プログラムです

このプログラムの中に、1カ所でも1文字でもバグ(プログラム上のミス)があれば、クルマが誤作動(暴走など)するかもしれません

みずほ銀行のすべてのATMが長時間使えなくなるといった、巨大銀行の経営を揺るがすような重大事件がときどき発生していますが、原因はプログラム中のピリオド(.)ひとつの打ち忘れかもしれません

人間はミスを犯す生き物ですから、バグは必ず発生します

このようなバグを発見するのは、数十巻もあるような大百科事典の中から、あるいは日本全国のすべての電話帳から、わずか1文字の誤字を発見するような気の遠くなる作業で、完全にバグをゼロにすることは、現実にはほぼ不可能です

誤作動が常に発生するのなら対処は比較的簡単なのですが、何らかのめったにない条件下でのみ誤作動するようなバグがあると、事態はますます深刻です

簡単なバグはすぐに除去(デバッギング)されるので、深刻なバグだけが残ります

そんな深刻なバグが原因で誤作動した瞬間(めったにない極めてレアな瞬間)に、たまたまクルマを運転していたドライバーは悲劇です

石川さんや飯塚さんが、そんな悲劇の主人公である可能性を、完全にゼロであると言い切ることは困難です

裁判の判決では両事件とも「運転者のミス」とされましたが、何か割り切れないものが残ります

さらに恐ろしいことに、今回の暴走事故は運転者が「上級国民」ということで社会の注目を集めていますが、これは氷山の一角で、じつははるかに多い数の交通事故で、バグによる暴走事故が「運転ミス」として処理されている可能性も有ります(えん罪)

運転者だけでなく、道を歩く歩行者も、常に周辺のクルマが突然暴走する可能性を考え、エンジンのかかったクルマのすぐ前や後ろを歩くことは極力避けるといった注意が必要になりそうです

これからクルマの自動運転が実用化されていくと、このバグ問題はますます社会の重大問題になっていくでしょう

最近注目されているAIの深層学習(deep learning)が、バグの除去に活用されて、デバッギングの自動化が広く実現すれば、将来への光明になるかもしれません

 

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石川飯塚両事件の経過比較(主にwikiより)

 

    • 石川達紘クサス暴走事件
      • 1939年4月4日生まれ、85歳、中大卒、元検事
      • 2018年2月18日に男性1人を車(レクサス)ではねて死亡させる
      • 2021年2月15日、東京地裁から禁錮3年執行猶予5年の判決
        • 自動車運転処罰法違反(過失致死)などの罪
        • 判決は、アクセルペダルの裏面にペダルが踏み込まれたまま衝突事故が起きた際に生じる傷痕が残っていたことに着目し、「車の不具合のみで事故が起きたなら傷痕が生じた理由の説明が困難」として、被告がアクセルを踏み込んだと認定
        • アクセルやブレーキがどう操作されたかを記録するレコーダーのデータが、事故発生前後にアクセルが強く踏まれたことを示していることも踏まえ、車の不具合はなかったと結論付けた
      • 2023年5月(事故発生から5年3か月)最高裁は石川の上告を棄却、禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決が確定
        • これにより石川は弁護士法の規定に基づき弁護士資格を失った
        • 同年8月8日付で瑞宝重光章返上
      • 2023年、石川は、暴走は車の欠陥が原因だったとして、製造元のトヨタ自動車と販売会社に5千万円の損害賠償を求める民事訴訟を東京地裁に提起

 

  • 飯塚幸三池袋暴走事件
    • 1931年6月1日生まれ、2024年10月26日93歳没、東大卒、元研究者
    • 2018年に足を痛めて杖をつくようになった
      • 2018年ころ、通院先の医師はパーキンソン症候群と似た症状があると診断し、飯塚本人に「運転は許可できない」と伝えていた
      • 2019年の年明けには車の車庫入れも手こずるようになった
    • 2019年4月19日12時25分ごろ、池袋で乗用車の運転中に多重衝突事故
      • 豊島区東池袋四丁目の都道、東京メトロ東池袋駅付近の交差点
      • 2008年式トヨタ・プリウス (DAA-NHW20) が暴走
      • 暴走の原因は、ブレーキとアクセルを踏み間違えたこと
      • 母子2人が死亡し、運転していた飯塚と妻を含む10人(飯塚を除くと9人)が負傷
    • 東京地方裁判所における刑事裁判の争点
      • 被告人は「車に電子系統の異常が起き、ブレーキが効かなくなった」として無罪を主張
      • 検察官は「事故の原因は、被告人がブレーキとアクセルを踏み間違えたことだ」として、禁錮7年(法定刑の上限)を求刑
    • 2021年9月(事故発生から2年5か月)に禁錮5年の実刑が確定
      • 自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷罪)
      • 2021年9月17日付で瑞宝重光章を褫奪(ちだつ)
      • 高齢ドライバー事故への社会の関心を高め、自主返納が増加
    • 2024年5月時点で、関東地方の刑務所に収監中(詳細非公表)
    • 2024年10月26日に刑務所内で老衰により93歳没
      • 同年11月25日に報道された

 

松沢病院を歩く

今日は大田くんを囲む会で、世田谷区の日帰り温泉「SPA成城」へ

ここは1年前の今頃にも同じ仲間で来ている

渋谷と明大前を経由して、京王線八幡山駅で降り、都立松沢病院の中を歩く

私は心理学とか精神医学関係の本を読むことが多いので、この病院の名前はよく知っていたが、中を歩くのは今日が初めて

実に広大な敷地で、大学のキャンパスみたい

中には農園もある

「なんで病院に畑?」

と思ったら、そうゆう精神療法だった

自然作業療法というのだそうだ

周辺の地価を考えると、とんでもなく高コストな療法だね

まあ、土いじりが心の安らぎにつながるのは何となく分かる

私もプランター(角形の植木鉢)でベランダ農園を少しやっているが、多少の癒やしにはなっているような気がする

上の院内マップに「医療観察法病棟」というのがあるが、これがいわゆる重症患者の入る病棟で、主に重大な他害行為を行った者が入ることになっている

重症の精神病患者に精神医療を施して社会復帰を目指すということになっているが、周囲の人に危険(他害行為)を及ぼしかねない者を、場合によっては強制入院(措置入院など)させて「社会から隔離する」機能があることは否定できない

殺人、傷害、暴行、放火、強姦などの重大犯罪(他害行為)を犯した者が、裁判の過程で心神喪失を認められると、刑罰(死刑や刑務所収監)を免除される替わりに強制入院させられたりする

今日は八幡山駅から松沢病院の中へ散歩して、この医療観察法病棟のすぐ脇も歩いたんだけど、途中に何のチェックもなくて誰でも自由に来れちゃう!

もちろん本当に危険な患者は、ちゃんと鉄格子のある隔離空間に入ってるとは思うけどね

なんか、大ヒット映画「羊たちの沈黙」のレクター博士を思い出してしまうよ

 

いま春日武彦さんという精神科医の書いた一般向けの本を読んでいるんだけど、そんな精神科病棟のやや不気味な、時には面白い修羅場がいっぱい出てくる(すでに十数冊読んだ)

春日さんは、松沢病院で精神科医として勤務していたこともある

この春日さんと、ホラー作家の平山夢明さんが組んで書いた対談本「狂いの構造」シリーズは、メチャ面白くてハマっています

精神医療とホラー(恐怖)小説は、親和性が高い

この春日さん、本の中で自分の心の異常さを、正直にドンドン書いちゃうんだよね

例えば、彼は甲殻類恐怖症で、海老とかカニを食べられない

美味しそうな海老の天ぷらも、彼は食べることが出来ない

それどころか、触れたり近寄ったりすることも出来ないし、考えただけで虫酸が走る

普通の人がゴキブリに感じるような嫌悪感を、甲殻類に対して感じるらしい

しかもその恐怖の原因が、春日さん本人にもよく分からない

恐怖は人間の最も根源的な感情(脳の最下層レイヤーに位置している)なので、その奥は計り知れないほど深く、精神科医の知力をもってしても、自分の恐怖の中身を極め尽くすことは出来ないようだ

精神科医が、自分は高いところに立って患者を見下ろしながら解説するんじゃなくて、自分もかなり狂ってるという立場で解説するから、春日さんの本は面白いのかもしれない

私の勝手な感想だが、精神科医とか心理学者には、高知能だが少々アブナイ人が多いような気がする

人間という生き物は、みんな多かれ少なかれどこか心に狂ったところを持っているのが普通なので、その典型例(極端例)としての精神病について知ることは、自分観察(内省や内観)も含めて、人間観察の深みを増すためにとても有益だと思っています

もし、まったくどこも狂っていない人がいたとしたら、その人は超少数派という意味で「異常な人」かもしれない

もともと人間に対して「異常」という言葉をつかう場合

1)少数派(社会の多数派とは、何かが異なっている)

2)社会不適合(正常な社会生活が送れない、送りにくい)

という二つの意味が含まれている

前者は単なる多い少ないの単純かつ広い概念だが、後者には周囲や本人に実害が伴うという意味で範囲の狭い概念だ

ただ、社会のルールや慣習は多数派に合わせて作られたものがほとんどだから、少数派は社会不適合を起こして、狭い意味での「異常」にもされやすい

たとえば、毎日バスタブ入浴する習慣が無い国(日本以外のほとんどの国がそうだ)に留学した日本人学生は、「水を大量に浪費する」として、寄宿舎の管理人から文句を言われることがある

毎日風呂に入った方が清潔だとか気持ちがいいとか主張しても通用せず、実害が有っても無くても、少数派は異端視や攻撃の対象になり、「一つ目村に迷い込んだ、目が二つある化け物」と見なされやすい

 

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帰りに大好きな回転寿司「元祖寿司」へ行こうと思って渋谷へ寄る

元祖寿司は川崎店や蒲田店によく行くんだけど、渋谷店は100円台の安い皿がほとんど廻ってなくて、高い皿ばかり (T_T)

渋谷はインバウンド外人が多いので、観光地価格になっている

帰りの渋谷駅ハチ公改札が超大混雑で、並ばないと駅に入れない

「他の改札へまわってくださーい!」

と駅員が必死になって叫んでいた

で、西口改札にまわったら、ここだけ旧駅舎ビルの一部が残っていて、何とも異様な感じ

なんだか東日本大震災の津波に襲われて、残ったビルの残骸といった風情

周囲は渋谷駅大改造で、工事現場の中に駅があるみたいだ

今日は、あちこち歩いて、合計1.8万歩

少し疲れたなぁ~

うっかり、大田くんを囲む会の集合写真を撮るのを忘れてしまった

(^_^;)~♪