43【文学読書】

映画 レオナルド・ダ・ヴィンチ 美と知の迷宮

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英BBC制作のダビンチ入門ビデオ

見えるものの背後にあるメカニズム、それに対する興味、好奇心、探求心がスゴイ

さらに有力者への自己の売り込み(営業努力)も、しっかりやってる

これ全部、一人でやったの? という感じ

月はなぜ落ちて来ないのか、というニュートンと同じ疑問を持っていたらしい

(^_^;)

 

読書 心配学

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書名がいいですね、「心配学」ですよ

「日本心配学会」とか「××大学心配学部」とかあったら笑えるかも

とにかく人間にとって、生きていくうえで避けて通れないのが「心配」

心肺停止するまで、「心配」は停止することが無い

いま中国コロナで、世界中が「心配」だらけの毎日ですので読んでみました

2016年に出た本なので、中国コロナは出てきませんが、テロとか飛行機事故とか、病気、天災、原発、食品の安全、地球温暖化など、いろいろ「心配」のタネについて、その正しい危険性を判断するための考え方を説明

さらに正しい危険性と「心配」がズレるメカニズムを、統計学や心理学を絡めて、非常に分かりやすく分析しています

著者は元大型トラックのドライバーで、人生の途中から一念発起して心理学者(心配学者?)を目指したという、かなりの変わり種

写真も何となく、教壇よりトラックの運転席が似合いそう

(^_^;)

 

読書 ソクラテスの口説き方

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著者はお茶の水女子大の哲学の元教授で、1944年生まれ

現在は退官して名誉教授、75歳くらい、ご健在のようです

「ソクラテス以前以後」の隣にあったので読んでみたが、ソクラテスのことは4ページしか書いてない

ほとんどは日常的なエッセイで、妻や助手の悪口をユーモラスに書いているが、年齢のせいか、ユーモアセンスにオヤジギャグ臭が強い

著者略歴を見なければ、そこらへんの中年オヤジのヨタ話かと思うほど、素晴らしくどうでもいい話が続く

内容は恐ろしく空虚で、「ソクラテス以前以後」を100とすれば、2~3くらい

前後の脈絡も無いので、読む価値の有無を別にすれば、とても気軽に楽しく読める

(^_^;)

 

読書 ソクラテス以前以後

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ギリシャ哲学には非常に多くの哲学者が登場するが、ソクラテスを画期的存在として、その前後と比較している

1)ソクラテス以前 タレスを祖とするイオニア自然哲学

2)ソクラテス 自然探求から自己洞察(汝自身を知れ)へ

3)ソクラテス以後 プラトンとアリストテレス、そしてピタゴラスの影響

この進化を、子供の認識能力の成長にあてはめ、

0)乳児(哲学以前)自分と外部環境が意識の中で混濁した状態、母親の世話による一種の万能感(泣けば何でも解決)

1)幼児(自然哲学)泣いてもどうもならん事柄に出会い、自分と外部環境(世界)が別な存在であることを徐々に認識し、世界への素朴な好奇心が目覚める

2)思春期(ソクラテス)自己洞察が始まり、自意識と悩みが深まる

3)成人(ソクラテス以後)自己洞察と世界観の統合(失敗する人もいる)

というアナロジーは非常に分かりやすい

つまり、ソクラテスは人類の思春期に登場した、極めて特異な哲学者だったという位置づけ

いささか単純化し過ぎではないかとの批判に対しては、この本がもともと4時間の社会人向けセミナーであると言い訳している

(^_^;)

 

映画 シャーロック・ホームズ

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グラナダ版ホームズ(→)が冷静な頭脳で勝負するのに対して、今回のホームズは肉体派で、派手なアクション満開で、少しお茶目キャラ

ドクター・ワトスンも、いつもの愚鈍な探偵助手ではなく、結婚を控えてホームズとの同居を終え、ホームズに挑戦的な姿勢も示す

ストーリーはキリスト教秘密結社が絡んでオカルト風、面白さはイマイチだが、1891年(明治24年)のロンドン背景CGは素晴らしい

特に建設中のタワー・ブリッジ(1886年着工~1894年完成)上での格闘シーンはハラハラする

ちなみに夏目漱石のロンドン留学は明治33~35年

上の予告編は、なぜか非常に画質が悪い

(^_^;)

 

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▲ロンドンのタワー・ブリッジ 完成1894年

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▲ニューヨークのブルックリン・ブリッジ 完成1883年

タワーブリッジより古いんだね  (^_^;)

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▲東京のレインボー・ブリッジ 完成1993年

 

読書 エリス「論理療法」

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論理療法とは、1955年に著者エリスによって始められた、不安や悩みを解決する心理療法の一種

間違った(ナンセンスな)信念や思い込み(その多くは「~ねばならない」という表現をとる)を正すことで、感情や行動の改善を目指す

思考(理性)に重点を置いた、非常に理知的な心理療法であり、自己分析力のあるインテリ向き

フロイト流の精神分析を重症者向きとすれば、比較的軽症者向きと言えるかもしれない

古代ギリシアのストア哲学(エピクテトスなど)を現代風にアレンジした感じ

「療法」と名付けられているが、精神疾患の有無に関係なく、理性的な生き方の教科書としても十分に役に立つと思う

大判328ページ、普通の本の600ページ分くらいあるが、非常に読みやすい

(^_^;)

 

映画 ドリームハウス

出版社勤務を辞めて、愛する妻子と新居で小説を書く生活を始めた主人公

しかしその新居には、忌まわしい過去があった、というサイコ・スリラー

アマゾン・レビューの評価は非常に高いのだが、イマイチ楽しめなかった

(^_^;)

映画 ロスト・ボディ

中年女(製薬会社を経営)との逆玉に乗った若い夫(薬学専門家)が、彼女のすさまじい支配欲にウンザリして若い女と不倫を始める

こんな女房なら誰だって不倫するだろなぁ、という感じで若い夫に感情移入

やがて若い夫が遺産を狙って中年女を毒殺するという、刑事コロンボのような展開だが、場所はロスではなくスペイン

しかもモルグ(遺体安置所)から中年女の遺体が消えるという異常な事件が発生

ミステリーとして非常によく出来ているし、ホラー的な要素もあって、グイグイ引き込まれます

ソニー映画が制作してるせいか、映画の中にやたらとソニー製品が登場するのが笑える

(^_^;)

映画 天才脳の行方と秘密

71t92HCd2BL._AC_SX466_1955年アインシュタインが亡くなり、解剖を担当した医師が、遺族に無断で、脳を取り出し保存する

この行為は大した結果に至ることなく、映画はアインシュタインの劇的な人生をたどる

20世紀最大の天才も、若い頃は就職で苦労し、大学に働き口を得られず、特許庁の審査官となって、余暇に独自の研究を進める

他の自然科学分野とは異なり、数学や理論物理は、ペンと紙さえあれば最先端の研究を進められるところが痛快

やがて1915年に論文を4本発表するが、どの論文もそれぞれノーベル賞級の画期的な研究で、それを短期間に4本書き上げたところに、天才特有の創造爆発を感じる

ニュートンも、有名な三大研究(万有引力、微分積分、光の分解)を、ペスト蔓延から避難したわずか18か月間に完成させた

ニュートンはリンゴの落下を見て、普通の人とは異なる疑問を持ったが、アインシュタインは子供のころ、磁石の針を動かす不思議な力の存在に、同じような疑問を持った

(^_^;)

読書 孤独の研究

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25年前にも読んだ本の再読

多くの天才たちの人生を「孤独」という視点から解説している

ある種の才能や感覚が突出すると、共同での生活や作業が苦痛になる

ソローは「天国の寄宿舎より、地獄で一人で暮らしたい」と言った

巨万の富を孤独の確保につかったピュリツァーやヒューズには、滑稽な悲劇性がただよう

著者が孤独の音楽の最高峰とするのは、グレン・グールドのゴールドベルク変奏曲、冒頭のアリア

(^_^;)