43【文学読書】

読書 レオナルド・ダ・ヴィンチの謎

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美術の天才と言えば、真っ先に思い浮かぶダヴィンチ

万能の天才と呼ばれ、美術以外にも、彫刻、建築、工学、音楽などにも驚くべき才能を発揮

特に音楽では即行演奏を得意とし、むしろ当時は画家よりも演奏家として有名だった

録音機の無い時代ですから、現在の我々がその演奏を鑑賞できないのが残念

そんなダヴィンチですが、私生児として差別されたり、学校教育を途中で辞めてラテン語が苦手だったり、いろいろコンプレックスをかかえて悩んでいたようです

それがために、その心理的補償として、人生の途中から自分を神格化することに非常に力を注ぎ、現代の我々がいだく彼のイメージの多くは、その神格化の結果でもあります

彼は意外にも怪獣マニアで、トカゲに羽根をつけて人を驚かしたりするのが大好きだった

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上の表紙の絵、ゴジラ映画に出てくるキングギドラ(→)に似ているような気がします

彼が現代に生きていたら、ゴジラ映画に狂喜したことでしょう

多才な人ですから、特撮映画の撮影に取り組んだかも

(^_^;)

 

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神社騒動

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神道は、仏教やキリスト教などの他宗教とは異なり、お経や聖書のような明確な教義を持ちません

その分、宗教団体にありがちな教義論争(いわゆる「坊主のケンカ」)が起きにくい

それで今まで比較的まとまり良く、平穏に過ぎてきた訳ですが、ここに来て、俗臭と腐敗臭がただよう大スキャンダルが発生

神社界にも「宗教改革」が必要になっているようです  (^_^;)

 

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全国8万の神社を包括する宗教法人「神社本庁」(→、東京都渋谷区代々木)が激震している。

香川県の金刀比羅宮「こんぴらさん」が、神社本庁からの離脱を決めた。

背景には、不祥事や疑惑が続出する神社本庁への反発がある。

「明治神宮(東京都)が2004年に

 神社本庁を離脱したとき以来の衝撃だ」

と、神社本庁関係者は嘆く。

それもそのはず。

金刀比羅宮は全国各地におよそ600社ある金刀比羅神社(琴平神社、事比羅神社、金比羅神社)の総本宮。

海上安全の守り神として江戸時代にお伊勢参りと並んで「こんぴら参り」が盛んとなるなど、現代にいたるまで多くの信仰を集めている。

そんな讃岐の大神社が神社本庁からの離脱を決めた。

その理由は、神社本庁の不動産売買を巡る神社界上層部と業者の癒着疑惑を始め、神社本庁で相次いで発覚する不祥事への嫌悪感。

さらに、昨年の天皇陛下の即位に伴う大嘗祭当日祭にお供えする臨時の神社本庁幣帛(へいはく)料が、金刀比羅宮に届けられなかったことが決定的なダメ押しになった。

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金刀比羅宮は

「決して許されない無礼な行いであり、

 天皇陛下に対して不敬極まりない行為である!」

と憤りを隠さない。

金刀比羅宮は6/5付で神社本庁に離脱通知書を送付。

宗教法人法に基づく認証手続きを経て、早ければ今秋にも、離脱が認められる運びだ。

近年、金刀比羅宮と同じく神社本庁への反発から、離脱する大神社が続出している。

昨年、織田信長を主祭神とする京都市の別表神社、建勲神社が離脱。

また、2017年には富岡八幡宮(東京都)において、離脱を決めた女性宮司が、実弟から日本刀で惨殺されるというスキャンダラスな事件も起きた。

殺害された女性宮司は事件の直前、神社本庁の腐敗を訴え、

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田中恆清(→)が総長になったころから、

 神社本庁の組織が、急激におかしくなった」

ことなどが離脱の理由と明かしていた。

このほか、全国4万社という神社界の最大勢力、「八幡宮」の総本宮、宇佐神宮(大分県)でも、神社本庁執行部が送り込んだ子飼いの宮司と、地元神社関係者や住民らが対立し、18年には市民団体が宮司退任を求める署名活動を始めた。

さらにここにきて、各地の下部組織である各県神社庁からも、神社本庁への非難の声がにわかに高まっている。

今年3月、熱田神宮を抱く愛知県神社庁が

「神社本庁内における一連の疑惑は、

もはや看過できない!」

という決議書を神社本庁に提出した。

4月には神奈川県神社庁と福島県神社庁が、不動産売買疑惑や神社本庁幹部の不倫疑惑に対し、

「包括下の全国神社の名誉を著しく損ねる!」

とする決議書を出した。

九州地区の6県の神社庁が連名で、神社本庁の新型コロナ危機管理対応を激しく非難する緊急提案書を提出した。

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「現在の神社本庁執行部への不信感が強い

 熱田神宮出雲大社(→)

 が金刀比羅宮に続けば、

 神社本庁は、文字通り瓦解しかねない」

と前出の神社本庁関係者。

一方、神社本庁の教化広報部は、金刀比羅宮の離脱理由について

「分からない」

としている。

 

読書 そんなバカな!

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とても面白い本だとのウワサは以前から聞いていたが、諸般の事情により(ルネサンスとか、他のことに興味をひかれて)、今日まで読まなかった

そして今日読んでみて、もっと早く読めば良かったと後悔した

本当の偉大な発見とは、まったく新しいものを見つけることではなく、それまで日常的に見慣れていた光景が、まったく別の様相を帯びるようになる、そのような視点の発見であるとよく言われる

ソクラテス、コペルニクス、デカルト、ニーチェ、ニュートン、ダーウィン、フロイト、マルクス、アインシュタイン、みんな新しい画期的な視点を発見した

そして本書の遺伝子に関する生物学も、目からウロコが落ちるように、世界の見え方を一変させる

その世界の中には、自分自身もその重要な一部として含まれるので、本書の題名の通り「そんなバカな!」という叫びが生じる

実際に視点を発見したのは、本書の中に登場する生物学者たちだが、著者・竹内久美子は、それらの発見を非常に分かりやすく、かつ面白く、時には挑戦的に説明して、読者をワクワクドキドキさせる

人工物と生物が根本的に異なるのは、製造の元になる型(モデル)の違いだ

人工物は基本的に、一つの型からすべての製品を製造する

車のボディは、まず金型を作り、それをプレスして量産される

金型のようなハードな型もあれば、設計図のようなソフトな型もある

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ところが生物では、製品自体が次の製品を製造する際の金型の役割を果たす

伊勢神宮の式年遷宮は、生物に近い原理で建て替えられている、とも言える

車のボディだって、モデルチェンジは生物に似ている

多くの高等生物では、2種類の製品(♂と♀)の金型を組み合わせて、次の世代の製品(子)を製造する

そこに製品の間の微妙な違い(個性)が生じ、世代が進むにつれて、突然変異と自然淘汰を交えながら、摩訶不思議な変化を生じ、すでに見ている現在の世界が現れる

この摩訶不思議な変化(世代交代)のメカニズムを説明する視点が、遺伝子に関する生物学だ

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その一部はすでに常識化されて、浮気男仮説(男が浮気をするのは、その方が多くの子孫を残せるから)のように、浮気男の言い訳などに利用されている

遺伝子に関する生物学のごく一部は、動植物の観察と実験によって科学的に確認されているが、残る多くは単なる仮説

ただその仮説群が、浮気男仮説をさらに推し進め、常識をひっくり返すほど画期的で面白いので、ワクワクドキドキしてしまう

「美人の方が自然淘汰で有利なのに、なぜ世の中は美人ばかりにならないのか?」に関する説明には、深く納得してしまった

最近、芸能界を騒がせている不倫スキャンダルも、この説明を一部裏付けてるかも

(^_^;)

読書 こころの旅

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人間の生命の発生(受精)から終了(死)に至るまでの精神(こころ)の変化を、非常に分かりやすい文章で綴っており、精神科医である著者の代表作とされている名著です

特に老年期の部分は、これからの我が事として、切実な関心を持って読みました

本文200ページくらいで人の一生を追っているので、専門的に突っ込んだ議論は無いが、60歳前後の著者が自分の人生をも振り返りながら、まさに「自分の言葉」でもって書かれている

「病について」の章は、人生の各時期とは離れて、病気で肉体的苦痛や死の恐怖に直面している人の精神面について書かれている

実は今日、左手小指の骨折の手術を受け、その麻酔が切れた痛みをジンジン感じながら、肉体的苦痛についての文章を読みました

(^_^;)

読書 イタリア・ルネサンスの文化

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中公「世界の名著」のブルクハルトの巻は、

イタリア・ルネサンスの文化」だけで占められています

彼はこれとは別に、未完の「イタリア・ルネサンスの歴史」を書き、こちらで美術や建築を扱っているので、本書には主に文芸作品が扱われている

ルネサンス研究の歴史的名著であり、定番文献なのですが、膨大な固有名詞と脚注の山に圧倒されます

とても一回読んだくらいで歯がたつ相手ではないので、長生きしたら、また後日読み返すかもしれません

本書の柴田訳のあと、新訳として新井訳が出ていて、後者の方が読み易いそうなので、また読むなら新井訳かな

(^_^;)

映画 電送人間

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1960年公開、ガス人間、液体人間と同じ東宝変身人間シリーズ

鶴田浩二など昭和の一流俳優が出て、本格的な作品になっていて、見ごたえアリ

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ヒロインは液体人間と同じ白川由美(→)で、同様に下着姿アリ

情報やエネルギーは電送できるが、物質電送は現在でも無理

その架空の技術を登場させたSFミステリーで、「ハエ男の恐怖」の類型

14年前の戦後混乱期に起きた犯罪に端を発して、シリアスに復讐ストーリーが進む

今では高層マンション街となった芝浦も、当時は倉庫が並び、夜は不気味な場所

このころは当たり前のように、蒸気機関車が走っていたんだねぇ

軍事キャバレー「大本営」は笑える

(^_^;)

 

映画 美女と液体人間

1958年公開、東宝変身人間シリーズ第1弾で、ガス人間より古い

警視庁の中が、いかにもこの時代のお役所の中という感じ

平田昭彦が、いかにもキャリア警察官僚っぽくて、いい味出してる

キャバレーの雰囲気は、最近営業を終えた銀座「白いばら」を彷彿とさせる

ヒロインは白川由美(夫は俳優の二谷英明、長女は元女優の二谷友里恵)、題名の「美女」という看板に偽りなし

彼女に、下着姿で下水道の中を歩かせるのはスゴい

確かに液体が人を殺すのだが、液体人間というより液体生物で、ばい菌やウイルスに近い

生物の専門家と警察や行政が協力している姿は、中国コロナ対策によく似ている

(^_^;)

読書 唯脳論

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脳と心は、ほとんど同義語かもしれないが、心にはモノとしての側面が捨象されているのに対して、脳は頭蓋骨の中にモノとして厳然と存在する

そのモノとしての脳や人体を分解して研究するのが解剖学で、著者はその専門家

岸田秀の唯幻論との類似も感じるし、本書の中でも多少触れられている

雑誌「現代思想」の連載をベースにまとめられている

こんな雑誌を読む人に合わせたのか、かなり入り組んだ議論もあって、はなはだ理解するのに骨が折れる

最初に読むには「バカの壁」の方が良かったかな

(^_^;)

 

映画 血を吸う薔薇

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「血を吸う」シリーズ3作目(最終話)

詰まらなかったらすぐ見るのをやめよう、と思いつつ、3作最後まで見ちゃいました

日本の田舎に吸血鬼が登場するという、かなり無理のある設定ですが、それなりにうまく出来てる

キリスト教色を前面に出さず、ジャパン・テイストに仕上がってます

岸田森さんの吸血鬼、前作でよほど評判が良かったのか、また怪演(熱演)してますよ

ジャズ・シンガー阿川泰子さんの、若き女優時代が見れます

(^_^;)

 

映画 呪いの館 血を吸う眼

「血を吸う」シリーズ、三連作ホラーの2作目

日本人にはナジミが薄い吸血鬼を、日本の田舎で再現

岸田森さんが吸血鬼を怪演してます

(^_^;)