80【ヒストリー】

映画 電送人間

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1960年公開、ガス人間、液体人間と同じ東宝変身人間シリーズ

鶴田浩二など昭和の一流俳優が出て、本格的な作品になっていて、見ごたえアリ

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ヒロインは液体人間と同じ白川由美(→)で、同様に下着姿アリ

情報やエネルギーは電送できるが、物質電送は現在でも無理

その架空の技術を登場させたSFミステリーで、「ハエ男の恐怖」の類型

14年前の戦後混乱期に起きた犯罪に端を発して、シリアスに復讐ストーリーが進む

今では高層マンション街となった芝浦も、当時は倉庫が並び、夜は不気味な場所

このころは当たり前のように、蒸気機関車が走っていたんだねぇ

軍事キャバレー「大本営」は笑える

(^_^;)

 

映画 美女と液体人間

1958年公開、東宝変身人間シリーズ第1弾で、ガス人間より古い

警視庁の中が、いかにもこの時代のお役所の中という感じ

平田昭彦が、いかにもキャリア警察官僚っぽくて、いい味出してる

キャバレーの雰囲気は、最近営業を終えた銀座「白いばら」を彷彿とさせる

ヒロインは白川由美(夫は俳優の二谷英明、長女は元女優の二谷友里恵)、題名の「美女」という看板に偽りなし

彼女に、下着姿で下水道の中を歩かせるのはスゴい

確かに液体が人を殺すのだが、液体人間というより液体生物で、ばい菌やウイルスに近い

生物の専門家と警察や行政が協力している姿は、中国コロナ対策によく似ている

(^_^;)

訃報 ジョージ秋山

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浮浪雲(はぐれぐも)」「銭ゲバ」「アシュラ」などで知られる漫画家のジョージ秋山(じょーじ・あきやま、本名・秋山勇二=あきやま・ゆうじ)さんが5月12日に死去していたことがわかった。

77歳だった。

死因は公表していない。告別式は近親者で済ませた。

東京都生まれ。栃木県足利市育ち。漫画家の森田拳次さんのアシスタントを経て、1966年「ガイコツくん」でデビュー。

ほのぼのギャグ漫画「パットマンX」を経て、70年から週刊少年サンデーで「銭ゲバ」、週刊少年マガジンで「アシュラ」と、悪をテーマにした問題作を発表した。

過激な描写が議論を呼び、高度成長期の世相に衝撃を与えた。

73年からは青年漫画誌「ビッグコミックオリジナル」で自然体で生きる幕末の男を描く「浮浪雲」を始め、同作は2017年まで44年続く長期連載となった。

「パットマンX」で講談社児童まんが賞、「浮浪雲」で小学館漫画賞を受賞した。

映画『フィレンツェ、メディチ家の至宝 ウフィツィ美術館』

 

イタリア・ルネサンス芸術とフィレンツェの魅力を堪能できるドキュメンタリー映画

今すぐフィレンツェへ行きたくなりましたよ

でも、イタリアの中国コロナは、だいぶ収束してきましたけど、まだ少し怖い

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下の絵は、ボッティチェッリの「誹謗

女子プロレスラーの自殺で「誹謗中傷」が話題となり、言論統制的な動きも始まっているようですが、この絵の一番左にいるのが「真実」の女神

本当に彼女は誹謗中傷だけで自殺したのか?

何か別の重大な悩みがあって、誹謗中傷は原因の一つに過ぎないのではないか?

遺書に真実が書いてあるとは限りません

(T_T)

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映画 レオナルド・ダ・ヴィンチ 美と知の迷宮

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英BBC制作のダビンチ入門ビデオ

見えるものの背後にあるメカニズム、それに対する興味、好奇心、探求心がスゴイ

さらに有力者への自己の売り込み(営業努力)も、しっかりやってる

これ全部、一人でやったの? という感じ

月はなぜ落ちて来ないのか、というニュートンと同じ疑問を持っていたらしい

(^_^;)

 

読書 ソクラテス以前以後

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ギリシャ哲学には非常に多くの哲学者が登場するが、ソクラテスを画期的存在として、その前後と比較している

1)ソクラテス以前 タレスを祖とするイオニア自然哲学

2)ソクラテス 自然探求から自己洞察(汝自身を知れ)へ

3)ソクラテス以後 プラトンとアリストテレス、そしてピタゴラスの影響

この進化を、子供の認識能力の成長にあてはめ、

0)乳児(哲学以前)自分と外部環境が意識の中で混濁した状態、母親の世話による一種の万能感(泣けば何でも解決)

1)幼児(自然哲学)泣いてもどうもならん事柄に出会い、自分と外部環境(世界)が別な存在であることを徐々に認識し、世界への素朴な好奇心が目覚める

2)思春期(ソクラテス)自己洞察が始まり、自意識と悩みが深まる

3)成人(ソクラテス以後)自己洞察と世界観の統合(失敗する人もいる)

というアナロジーは非常に分かりやすい

つまり、ソクラテスは人類の思春期に登場した、極めて特異な哲学者だったという位置づけ

いささか単純化し過ぎではないかとの批判に対しては、この本がもともと4時間の社会人向けセミナーであると言い訳している

(^_^;)

 

映画 ポンペイ

32インチで見たが、噴火シーンのCGはなかなかの迫力で、3D映画館で見れば足が震えるほどかも

この世界史的な大天災を背景に、ポンペイのエエトコのお嬢と剣闘士奴隷がラブストーリーを展開する

歴史的事実や科学的真実より、娯楽を優先した映画です(映画はそれでいいんだけどね)

(^_^;)

 

映画 天才脳の行方と秘密

71t92HCd2BL._AC_SX466_1955年アインシュタインが亡くなり、解剖を担当した医師が、遺族に無断で、脳を取り出し保存する

この行為は大した結果に至ることなく、映画はアインシュタインの劇的な人生をたどる

20世紀最大の天才も、若い頃は就職で苦労し、大学に働き口を得られず、特許庁の審査官となって、余暇に独自の研究を進める

他の自然科学分野とは異なり、数学や理論物理は、ペンと紙さえあれば最先端の研究を進められるところが痛快

やがて1915年に論文を4本発表するが、どの論文もそれぞれノーベル賞級の画期的な研究で、それを短期間に4本書き上げたところに、天才特有の創造爆発を感じる

ニュートンも、有名な三大研究(万有引力、微分積分、光の分解)を、ペスト蔓延から避難したわずか18か月間に完成させた

ニュートンはリンゴの落下を見て、普通の人とは異なる疑問を持ったが、アインシュタインは子供のころ、磁石の針を動かす不思議な力の存在に、同じような疑問を持った

(^_^;)

読書 町沢静夫「天才の法則」

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精神科医が過去の天才(政治家、文学者、思想家など)を精神分析する

ニーチェ、リルケ、フロイトという3人の天才に深くかかわった女性ザロメに興味がわいた

ヒトラーやスターリンは明らかに精神病者だが、多くの理性的な人々が、このような精神病者に簡単にダマされてしまった歴史的事実が恐ろしい

習近平や金正恩の精神分析もして欲しい!

((((;゚д゚))))

読書 アイヒバウム「天才 創造性の秘密」

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天才論の二大古典のうちの1冊で、どちらも100年近く前に書かれた

クレッチマーの「天才の心理学」が、天才の精神の内部(ミクロ)に深く切り込んでいるのに対して、アイヒバウムは天才という存在に関する社会学的考察(マクロ)が中心

「天才と狂気」という昔からある疑問に対して、「名声」という中間項を置いて、天才が社会から天才として認知されるプロセスを、スッキリ分析している

「オレはビッグになりたいんだ!(名声が欲しいんだ!)」という人には、参考になる点が多々あるだろうと思う

しかし、クレッチマーの「天才的」な分析のキレと比べると、相対的には凡庸な「非天才」が、外から天才を観察しているという印象は残る

ただし、アイヒバウムには「天才・狂気・名声」という主著(600ページ以上もある大著)があり、本書はその要約版であるから、主著を読まずして評価を下すのは、公平を欠くかもしれない

主著「天才・狂気・名声」の日本語訳は、現在絶版で手に入らない(原書で読むのは、ちとツライ)

(^_^;)