徒然草の中のお気に入り(13段)
額に入れて壁に掛けています
(^_^;)
ひとり燈のもとに文をひろげて
見ぬ世の人を友とするぞ
こよなう慰むわざなる
ひとり淋しく 明かりの下で本を広げて
昔の作者たちと 友情関係を育むことは
楽しくて 心が穏やかになる
徒然草の中のお気に入り(13段)
額に入れて壁に掛けています
(^_^;)
ひとり燈のもとに文をひろげて
見ぬ世の人を友とするぞ
こよなう慰むわざなる
ひとり淋しく 明かりの下で本を広げて
昔の作者たちと 友情関係を育むことは
楽しくて 心が穏やかになる
ニーチェが44歳で、発狂する直前に著した、自叙伝のような、一種の著作目録
このときのニーチェは理解者を失い、非常に孤独だったが、自分の思想の重要性は深く自負していたので、自分に注目しない世間に「私に注目せよ!」という叫びを発していて痛々しい
1)噴出するような創造力
2)同時代人に理解されない
3)狂気と紙一重
という天才の3条件に見事に適合している
脳(おそらく右脳)から噴き出すような直観と情動を、知性(左脳)がかろうじて文章化したような作品群
あの「ツァラトゥストラ」全4部を、各部10日程度で書き上げていることからも、その噴出の速さと激しさがうかがわれる
私はまだ「ツァラトゥストラ」と本書だけなのだが、激しく情動を揺さぶられるような読後感が残る
本書の読後に、手塚富雄「ニーチェの人と思想」(中公「世界の名著・ニーチェ」所収)を再読して彼の人生をたどり直してみたが、まさしく「天才はつらいよ」という悲壮感に満ちている
(^_^;)
ブッダ(ゴータマ・シッダールタ)の伝記小説かと思ったら、そうではなく、ブッダも登場するが、主人公シッダールタとは別人物
若き日に人生に悩み、出家して恵まれた生活を捨てるところはブッダと共通だが、その後の展開は還俗して恋をしたりカネを儲けたりと激動する
しかしシッダールタの心は満たされず、再び全てを捨てて、川のほとりで渡し守となる
鴨長明の「発心集」には、大きな寺の高僧(玄賓僧都、げんぴんそうず)がある日突然、全てを捨てて貧しい渡し守になる話が出てくるが、それが連想される
書物や人からではなく、川の流れから学ぶという考え方も、方丈記の「ゆく川の流れは絶えずして・・・」を思い出させる
人生に大切なことは、所有することでも、知ることでもなく、体験することにあると考え、ブッダのような悟りを追体験しようとして、シッダールタは苦闘する
文学作品として非常に完成度が高く、小説でありながら詩のように美しい文章は、ノーベル賞作家ヘッセの、詩人としての才能が輝いている
キリスト教徒であるヘッセが書いているので、輪廻転生や涅槃といった仏教思想に、原罪や愛といったキリスト教思想が混入しているが、これはこれで面白い
(^_^;)
自分は人間ではなく、荒野から出てきたおおかみだということを、心の底でいつも知っていたという男の告白の体裁をとった、ヘッセの内面的な自伝
コリン・ウイルソンの言う「アウトサイダー」の典型の、その生きづらい人生を克明に描写している
今では常識化しているが、ごく大雑把に言うと、人間は右脳と左脳が機能していて、右脳が情動(無意識)、左脳が理性(意識)を支配している
多くの人は、この2人の支配人の間で、何とかバランスをとって生きているが、特に脳が肥大化した人(いわゆる天才)にあっては、このバランスが崩れ、自意識が過剰化し、いわゆる精神の分裂状態を招きやすい
クレッチマーの気質分類(↓)に無理に当てはめると、右脳優勢が粘着型、左脳優勢が分裂型、ほぼ拮抗してるのが循環型かな?
右脳左脳論が流行するよりもずっと前、ウイルソンが「アウトサイダー」で文壇に華々しく登場するよりも前に、天才ヘッセは人の脳の複雑な多重構造に着目していた
ヘッセに言わせれば、人の精神の分裂は2つだけに限られず、実は非常に多くの人格に多重分裂しており、その不安定な統合体が人間であるとしている
人間の意識の多重性や奥深さには、古来多くの文学者や哲学者が着目してきた
古くはブッダもこの点に着目し、非常に深い認識論を展開しているようだ
(^_^;)
▼クレッチマーの気質分類
この近所に住んでいたことがあるので、前を通るたびに「なんじゃ、これは?」という気がしました
周囲は高級住宅街なのですが、この家の周囲だけ別世界
「古民家」などという風流なシロモノではなく、「ゴミ屋敷」「お化け屋敷」といった感じ
夜は中に電球が1個点灯していたので、人が住んでいるみたいでした
((((;゚д゚))))
明治通り沿いの広尾商店街に入る交番の向かいの古民家が、撤収・解体されることがわかった。
以前から
「今にも崩れそう・・・」
「傾いている!」
と話題騒然だった。
関係者の話では、住人が亡くなり解体することになったそうです。
昨年は二階の窓が外れて、一時警察沙汰になるような事もあった。
いつも見慣れた風景が無くなる事もあり、近隣の住民が写真に収める姿も見られた。
▼この人が住んでいたそうです
著者コリン・ウイルソンの略歴は、
1931年、イギリス、レスター生まれの評論家、小説家。労働者階級の家に生まれ、アカデミックな教育は受けなかった。さまざまな職につきながら独学、作家の道を志す。56年、『アウトサイダー』で衝撃的デビューを飾り・・・
とある
まともな学校教育をほとんど受けず、ほぼ独学にもかかわらず、25歳で本書を書いて全世界に衝撃を与えた
まさに天才の名にふさわしい人物が、過去の、特に19世紀の天才(アウトサイダー)たちに焦点をあて、その生態を明らかにしている
個人的には、特にニーチェとショーペンハウエルへの言及に興味がある
天才を対象にしている以上、それは脳の構造や機能の分析とならざるを得ず、まだ右脳の概念は登場していないが、その後の「フランケンシュタインの城」などへ続く意識のメカニズムの解明が為されている
著者コリン・ウイルソンは非常に多くの本を書いているが、処女作から一貫して同じテーマを追求している
実は本書を最初に読んだのは20年くらい前なのだが、そのときは余りの難解さにうんざりして、5分の1くらい読んだところで読み進めるのを断念している
しかし、何か非常に重要なことを論じていることは間違いなさそうなので、その後、コリン・ウイルソンの本を10冊くらい読んだが、本書よりずっと分かりやすかった
そのおかげかどうか、今回は最後まで読み通すことが出来たが、果たしてどれほど理解できたかは自信がない
まだ何回も読む必要を感じる
(^_^;)
凶悪犯マイケル・テイラー(右)と息子のピーター・テイラー
日産自動車前会長のカルロス・ゴーン(66、→)(会社法違反などで起訴)が保釈中にレバノンに逃亡した事件。
東京地検特捜部は3/2、主犯ゴーンの逃亡を手助けした米国籍の親子2人の凶悪犯について、米国側から身柄の引き渡しを受け、犯人隠避容疑で逮捕した。
凶悪犯2人は、米ボストンから3/2夕に日本に着く航空機で移送され、その後東京小菅の東京拘置所に移される見通しで、東京地検特捜部は逃亡劇の解明を図る。
凶悪犯2人は、米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員・マイケル・テイラー(60)と息子のピーター・テイラー(28)の両容疑者。
凶悪犯2人は2019年12月29日、米国籍の凶悪犯ジョージ・ザイェク(61)とともに、主犯ゴーンが関西空港からプライベートジェット(PJ)で日本から逃亡(不法出国)するのを手助けした。
主犯ゴーンの弁護人だった弁護士弘中惇一郎(→)の事務所などで主犯ゴーンと面会したほか、2019年12月28日にも来日し、都内のホテルで主犯ゴーンと会っていた。
凶悪犯マイケル、ザイェクは翌29日にプライベートジェットで来日した。
主犯ゴーンを東京から大阪まで護衛しながら案内するなどし、主犯ゴーンが隠れた箱をプライベートジェットに積み込み、自分たちも同乗して経由地のトルコへ向かったとみられる。
主犯ゴーンは12/31、レバノン(↓)に逃亡入国した。
東京地検特捜部は2020年1月30日、主犯ゴーンについて入管難民法違反(不法出国)容疑で、テイラー親子ら3容疑者についても犯人隠避と同法違反(不法出国)ほう助の両容疑で、逮捕状を取得した。
凶悪犯親子は主犯ゴーンの逃亡を手助けした後、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイから米国に帰国。
2020年5月、米当局が日米犯罪人引き渡し条約に基づいて逮捕した。
日本側からの犯人の身柄引き渡し請求を受け、マサチューセッツ州のアメリカ連邦裁判所は2020年9、引き渡しは可能と判断し、米国務省も10月に引き渡しを承認。
凶悪犯2人の弁護側は、アメリカ連邦地裁に移送の差し止めを申し立てたが、今年1月に地裁が申し立てを棄却し、控訴裁、最高裁も地裁の決定を支持した。
一方、凶悪犯ザイェクの行方は分かっておらず、東京地検特捜部は情報収集を続けている。
ゴーンが楽器ケースに入って逃げたため
「ゴーンは入っていません」シール(→)を
楽器ケースに貼るのが流行した (^_^;)
▼ゴーンが入って逃げた楽器ケース
▼2020年8月のレバノン大爆発
この大爆発の被害は、レバノン市街にあるゴーンの豪邸にも及び
驚いたゴーンは「日本が攻めて来た!」と大いにうろたえ
アタフタ右往左往して醜態をさらしました
見かけによらず、肝っ玉の小さい男のようですね (^_^;)
この本を初めて読んだのは20年以上も前だが、読み始めたとたんにグイグイ引きづりこまれて、正続あわせて800ページ以上、ほぼ一昼夜で読み切った記憶がある(余りにも面白くて面白くて、興奮して夜も眠れなかった)
冒頭に
「フロイド理論は
何よりもまず
社会心理学である」
とある通り、個人の深層心理がいかに社会現象として現出するかを主に扱っている(著者は、フロイトではなくフロイドと表記している)
つまり、毎日のニュースに現れるような社会現象や歴史上の事件を、フロイト理論の立場から、バッサバッサと切りまくる、その分析の切れの鋭さが実に痛快なのだ
本当の発見とは、まったく未知の存在を発見することではなく、今まで何気なく見ていた存在(世界)がまったく違って見えるような、そんな斬新な視点の発見であると言われるが、まさにそれを体験できる
しかもそれは、どうでもいいような世界の話ではなく、自分自身の一回限りのかけがえのない人生の生き方に深く関わって来るのだから切実感がある
著者は自分の立場を「唯幻論」と呼んでいるが、
「この世のすべては、幻(まぼろし)である」
という考え方は、日本人の考え方や生き方に合っているようにも思えるし
「人間は、本能が壊れた動物である」
という主張は、人の心の闇を解析する上で実に示唆に富んでいる
20世紀の天才による三大理論というと、アインシュタインの相対性理論、マルクスの共産主義理論、そしてフロイトの精神分析理論というのが定番とされている
この3人がすべてユダヤ人というところに、ユダヤ人のすごさが感じられる
フロイト理論は創始から100年以上が経過し、新しい学説による様々な批判も受けているが、人の心の闇を解析するための最も基盤となる理論としての重みは変わらないように思える
フロイト理論をより高い視点から批判したと主張する同時代の学者に対して、フロイトは
「巨人の肩の上に乗った小びと」
と手厳しく反論している
ピュアなフロイト理論なら、フロイト自身の著作に当たるのが良いのかもしれないが、フロイト理論を楽しく学ぶなら、本書は超オススメです!
(^_^;)
▲ギリシア神話の盲目の巨人オーリーオーンと
その肩の上に乗る小びとケーダリオーン (プッサン、1658年)
このところ書評(読書感想文)が少ないのは、関心が一時的に別のことに移ってサボっているからです
読書そのものは続けていますし、今までも読んだ本のすべてに書評を書いていた訳ではありません
また気が向いたら、バリバリ書評も書きますね
(^_^;)
みずほ銀行 もう終わってますね
必要な時にお金を下ろせないなんて!
口座を持っている人は今すぐ預金を
他の銀行へ移した方がいいですよ!
(;´Д`)
みずほ銀行は2/28、システムの不具合により、午前中からATMのサービスが停止した。
また、ATM・みずほダイレクトにおいても、一部の取引が利用できなくなった。
また、ATMにキャッシュカード、通帳等が取り込まれる問題も発生。
後日みずほ銀行から連絡し、返却するとしている。
なお、現金の引出しを急ぐ場合は、イオン銀行、イーネット(ファミリーマート等に設置)、セブン銀行、ローソン銀行のATMを利用するよう呼びかけ中。
当該取引の手数料は後日返金する。
復旧等の情報については同行ホームページ等で告知する。
みずほ銀行の勘定系システムは、修復に修復を重ねたツギハギだらけの、どうしようもない悲惨なシロモノ
しょっちゅうシステム障害を引き起こしています
永久に完成することのない「和製サグラダファミリア教会」などと揶揄されている始末
死者累々の阿鼻叫喚地獄で、月収130万円(年収1500~2000万円)で募集してますが、SEが集まらないそうです
はっきり言って、ケタが違うんじゃないの?
この伏魔殿のようなシステムで、抜本的に問題解決するリーダーには、天才的な頭脳を持ったSEが必要です
そのためにはケチなこと言ってないで、天才SEを社長にして、年収10億円でも20億円でも支払うべきです
社内人間関係だけで出世した、社長だの頭取だのといった無能な老いぼれどもをクビにすれば、それくらいのカネ、すぐに浮くでしょう!
グズグズしていると、みずほ銀行は、本当に倒産しますよ!
((((;゚д゚))))
大学時代、工学部だったので、「意味の欠乏」に悩んだ記憶がある
工学部は、科学技術を用いて世の中を変革するための方法を研究をする場所だ
そこでは主に「方法」が議論され、「意味」はほとんど議論されない
方法の議論とは、HOWの追求(方法論)であり、そのためには世界の成り立ちを「原因と結果」の連鎖として解明し、その一方の究極は宇宙成立のビッグバンにまで及ぶ
意味の議論とは、WHYの追求(意味論)であり、世の中を「目的と手段」の連鎖として解明し、広くは人類や宇宙の存在にとって、狭くは自分ひとりにとっての、存在や行動の意味(価値)の中身を明らかにしようとする
毎日、詳細な工学的方法論を頭に詰め込んでいると、「いったい、これらは何のためにあるのか?」ということが気になってくるのだが、そのような哲学的な意味論は自然科学の対象外であるとして、工学部では余り議論されないことになっている
という訳で、若かりし私は、「意味の欠乏」に悩んだ
まったく同じような生活環境や状況に置かれていても、そこを天国と感じている人もいれば、地獄と感じている人もいる
「天国は人の心の中に存在する。地獄もまた同様である」
と言われるが、まったくその通りだ
毎朝目が覚めると、今日もまた天国のような世界で活動できることに喜びを感じ、ワクワクしながら生きている人がいる
毎朝目が覚めると、今日もまた地獄のような一日かと感じて、会社や学校へ行くのにもウンザリして、生きることに何の喜びも興味も感じない人がいる
世界の受け止め方における、この大きな違い(天国と地獄の違い)を生じさせているものは、いったい何だろうか?
言うまでもなく、それは人の心(脳)であり、「意識」と呼ばれている
本書は副題にもある通り、その意識のメカニズムを明らかにしようとしており、これは著者コリン・ウイルソンが生涯をかけて追及したテーマでもある
(^_^;)