80【ヒストリー】

読書 中世の星の下で

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海外旅行でいろいろな国の名所旧跡を巡るのは楽しいが、やがてそのような文化を生み出した国民性や民族性に興味が移って来る

同じように歴史を読んでいると、華々しい事件や変革の背後にある時代精神のようなものが知りたくなる

特に中世と言われる時代には、日本でも西洋でも、現在とはかなり異なる世界観や人生観、価値観があったはずだ

表面的に現代と比べると、かなり厳しい、つらく苦しい時代に見えるが、当時の人々は我々の住む現代(つまり彼らにとっての未来)のことなどまったく知らないし、今が「中世の暗黒時代」だと思って生きていたはずもない

そんな中世に生きた「ふつうの人々」の日常生活や心のヒダを探ろうとするエッセイ集

彼らは、どんなことを生きがいにして、何を恐れ、何を楽しみにして毎日を生きていたのか、それが少しずつ見えてくる

著者はドイツ中世史が専門の歴史学者で、一橋大学の元学長

(^_^;)

 

読書 すてきな旅「フランス」

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1964年に出た、歴史や文化に詳しい旅行ガイド

半世紀以上前に定価2400円だから、かなりの豪華本

ヤフオクで古本を安く買ったんだけどね

海外旅行先の人気ナンバーワンで、「すてきな旅」シリーズ全14巻のトップバッター

先日読んだ地方色豊かな「ドイツ」と比べると、まさにパリ一点豪華主義の国だなぁと感じる

西洋史と人類文化の展覧会場のようなパリの街、かなり以前に半月ほど旅したが、また行きたくなってくる

左の写真(←)を見ても分かるけど、凱旋門ってホントに、ゴジラがくぐれるくらいデカいです

(^_^;)

 

映画 ジャンヌ・ダーク

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1948年、イングリッド・バーグマン(→)、2時間25分の大作

舞台は15世紀のフランスの百年戦争で、今風に言えば英仏戦争なんだけど、当時はまだ英仏ともに国家意識が確立していなかった

監督がヴィクター・フレミングなので、「風と共に去りぬ」に雰囲気が似ている

前半はジャンヌが「神の声」に目覚め、ダラケきった軍隊に喝を入れ、イングランド側を打ち破る

後半は一転して、敵軍に捕まった後のジャンヌの異端裁判を描く

バーグマンは1915年生まれ、この映画のころは32歳くらい

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ジャンヌは12歳で「神の声」を聴き、19歳で火あぶりになったから、年齢的にはちょっとキツイんだけど、何とかなっちゃうところが超一流女優

それにしてもバーグマンとグレースケリー(→)、よく似てますね

米国映画なので、プロテスタントの立場からなのか、ジャンヌを火あぶりにしたカトリック聖職者を、徹底的に悪役の偽善者として、実に憎々しげに描いている

歴史的事実から言えば、魔女狩りで無実の者を火あぶりにしたのは、プロテスタントの方がはるかに多かったらしいですけどね

(^_^;)

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▲火あぶりの刑

 

読書 ジャンヌ

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ジャンヌダルク死後の百年戦争を舞台とするマンガ作品

全ページカラーで、作者安彦良和(やすひこよしかず)の芸術的な画風が素晴らしい

一人の少女が男装して、ジャンヌの生まれ変わりのように、数奇な運命をたどる

勝利王シャルル7世は臆病で小心な人物として、その息子ルイ11世は悪役ながら魅力的な人物として描かれている

フランスの国土は戦乱で荒廃するが、群雄割拠していた封建諸侯は没落し、国王を中心とする中央集権フランス国家が成立していく

(^_^;)

 

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▲パリ市内のジャンヌダルク像

 

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読書 中世ヨーロッパの城

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表題にひかれて読んだけど、内容は乏しかった

ヨーロッパのお城と言うと、現在では旅の名所にもなって、ロマンチックなイメージもあるけど、しょせんは戦争の砦なので、住みやすい場所ではなかった

(^_^;)

読書 秘密結社テンプル騎士団

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読んでみたら、余りにも内容が無いのでビックリした

普通なら途中で読むのをやめるレベルだが、短いので最後まで読んでしまった

十字軍の守護者として清貧にスタートしたが、やがて調子に乗ってカネを集め、堕落してつぶされたアホな集団として描いている

いくら何でも、そんなに単純な話ではないだろう

読者を馬鹿にしているような本だ

ヽ(`Д´)ノ

読書 ユダヤ教

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シリーズ「世界の宗教」全8巻のうちの1冊

ユダヤ教についての、最も正統的な入門書だと思う

10年くらい前に1回読んだが、頭の整理をしたくなって、今回再読した

特に訳者(剛平)の造詣が非常に深く、訳文もこなれていて読みやすい

失われたユダヤ10支族が古代日本に渡来して秦氏を名乗ったという説があるが、偶然の一致か?

巻末にある、訳者による参考文献解題は、とてもよく行き届いている

これからユダヤ教の研究を進めたい人には非常に役に立ちそうだ

今のところ私には、ユダヤ教の研究に残りの人生を捧げる気は無いけれど

(^_^;)

読書 すてきな旅「ドイツ」

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旅行ガイドですが、歴史や文化についての説明が詳しい

半世紀以上前の1965年発行なので、東西ドイツ分裂状態の雰囲気が伝わって来る

その20年前に第二次大戦で徹底的に破壊されたはずだが、日本と同様に「奇跡の復興」なのか、中世を感じさせる美しい街並みが蘇っている

中央集権のフランスと異なり、地域の特色が際立っているドイツは、場所が変われば別な国のようだと言っている

大雑把に言えば、北部はゲルマンそのもので謹厳実直だがちょっと暗い、南部はラテンっぽくなり明るい

(^_^;)

読書 驚くべき旧約聖書の真実

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地球物理学者・竹内均が旧約聖書を読み、それと考古学の発掘成果を照らし合わせ、さらに過去数千年にわたる気候変動や天変地異との関係を考察したユニークな本

そして旧約聖書は単なる神話ではなく、かなりの部分が事実に対応していると結論する

若い頃から毎日一定枚数の原稿書きを自分に課し、その成果が積もり積もって著書450冊という、奮闘努力の人

学園紛争当時、ゲバ棒もった学生が大学入口を封鎖(ロックアウト)していたが、竹内教授は毎朝それよりずっと早く大学に来て研究しているので、「あの先生だけはしょうがない」と諦めたという逸話がある

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著者(→)は、東大教授退職後は雑誌「ニュートン」の編集長をつとめたほど啓蒙熱心なので、文章は非常に読みやすい

2004年に亡くなられているが、ご存命ならば、今月7/2で100歳

(^_^;)

読書 スペインを追われたユダヤ人

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かつてスペインは、ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒という「一神教三兄弟」の混在する土地だった

キリスト教の極端な宗教的非寛容は、15世紀には、先鋭化、制度化されて、異端裁判(異端審問)が始まる

「洗礼(改宗)か、死(火あぶり)か」の決断を、ユダヤ教徒は迫られる

多くのユダヤ教徒が、キリスト教への改宗を選択し、マラーノ(豚)と呼ばれるようになる

改宗した後もマラーノには差別と弾圧があり、心の中はキリスト教とユダヤ教に引き裂かれる

異端裁判官は「正義の人」として、神の名のもとに何らの罪悪感もためらいもなく、何万人もの異端者を生きながらに、火あぶりの刑に処した

やがて死の恐怖は、改宗したマラーノにも迫り、ポルトガルへ、さらにイベリア半島の外へと、逃避と流浪の旅が続く

キリスト教の残忍な異端裁判制度は、その後300年以上、つい最近まで続いていた

本書は、そのようなマラーノたちの足跡をたどる旅日記風に書かれている

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スペインの異端裁判官(大審問官)

枢機卿フェルナンド・ニーノ・デ・ゲバラ