ウイルス性炎症により日本公演をすべてキャンセルした元ビートルズのポール・マッカートニー(71)が26日に極秘離日し、入院中に腸捻転の手術を受けていたことが27日、分かった。
複数の関係者の話を総合すると、宿泊先の都内ホテルに近い総合病院に入院していたポールは、体調が回復したため26日午前11時ごろに退院。
そのまま羽田空港に向かい、同午後1時ごろ発のチャーター機で英ロンドンに向かった。
夫人のナンシーさん(54)も同行した。
混乱を避けるため、側近スタッフのみで極秘裏に行われたという。
ポールは来日翌日の16日から下痢と嘔吐(おうと)の症状に見舞われ、全4公演を中止。
20日の精密検査で腸捻転と診断され、緊急入院した。
薬での治療方法もあったが、腸閉塞になる危険性が高いことから、数日後に体の負担が少ない腹腔鏡下手術が行われた。
23日には英文公式サイトで「治療は成功」と手術の成功をファンに報告していた。
術後の経過も良好で、当初の出国日だった26日に帰国することが決まった。
招聘元のキョードー東京は「再来日公演の実現に向けて協議していますが、具体的な話は決まっていません。本人はやりたい意向を持っています」としている。
腸捻転症(ちょう・ねんてん・しょう)とは何らかの理由により、腸が腸間膜を軸として捻れてしまうこと。
腸が捻れることにより主幹動脈閉塞による虚血(壊死に至る)、腸閉塞などを起こす病気。