メンタルヘルス

読書 荘子ヒア・ナウ

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詩人・加島祥造が、老子と荘子を、かなり自由に(換骨奪胎して)翻訳、詩にしている

儒教を中国の表の思想とすれば、老荘は裏の思想

儒教を職場で着るスーツとすれば、老荘は家に帰ってのんびり着る浴衣(あるいはパジャマ)といった感じ

西洋思想が自己と自己を取り巻く世界(宇宙)を対立させて考えるのに対して、東洋思想は自己と宇宙の一体化を理想とする傾向がある

この一体化した境地を、老荘では「無為自然」と呼んでいるようだ

宇宙の原理(道=タオ)を信頼して我が身をゆだね、余計なはかりごとをしない生き方

インド哲学(ヒンズー思想)でも、自己意識の核心(アートマン)が宇宙の根本原理(ブラフマン)と一致すること(梵我一如)を理想としており、よく似ている

詩人の優しい詩で語られる老荘思想は、読んでいて楽しい気分になる

(^_^;)

読書 幸福について

ショーペンハウエル 幸福について★★★ _01

世の中には幸福論と称するものが数多あるが、私はこれがベストだと思っている

客観的に優れた本かどうかより、これは私に合っているなぁという感じ

もう何度も読み返している座右の書で、今日もまた読み返してみた

ショーペンハウアーというと、悲観主義などと呼ばれることもあるが、別に暗い顔をして生きることを勧めている訳ではなく、

「朗らかさは人生最大の財産だ」

と言っている

彼の哲学が悲観主義と呼ばれるのは、

「幸福は幻想だが、苦痛は現実である」

という極めて冷めたリアリズムに基づき、幸福など追求するな、苦痛から逃れることだけを考えよと説いているためだろう

人間は、いろいろな目標(夢)を持つ

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あの学校に入学出来たら、あの賞を受賞できたら、あの人と結婚出来たら、一戸建ての自宅を手に入れたら、社長になれたら、自分の会社を上場できたら、・・・

そして目標が実現した時に、自分がどれほど幸福になれるかという夢を心の中に描いて努力する

しかしいざ目標が実現してみると、幸福な気分になれたのは目標達成の直後だけで、やがて夢は色あせてくる

これは厳しい現実だが、こんなことを指摘したら夢を持つ若者が少なくなるから、彼の哲学が悲観主義と呼ばれるのも分かるし、あえて言えば「老人向きの哲学」なのかもしれない

ポジティブ・シンキングの成功哲学とは対極にある哲学だ

人間がなかなか幸福になれない原因に、自分の自由にならないものの存在がある

その最大のものは、運命と他人の2つだろう

この2つが、人間の幸福の邪魔をし、苦痛を生み出す原因となる

この2つにいかに対峙するかが、本書の主な内容になっている

彼の主著は有名な「意志と表象としての世界」で、彼の哲学はほぼこの1冊に尽きており、本書はその残りかすのようなものだと彼は言っているが、残りかすの方が読みやすいし役に立つような気がする

(^_^;)

 

読書 健康不安がなくなる本

健康の不安がなくなる本 脳の設定を変える_01

人生も後半に入ると健康への関心が高まり、誰かと飲めば、話題は健康や病気の話になります

その心理的背景には不安がある訳ですが、本書はその不安に対して、いかに対峙するかという本です

著者は医者なのですが、書いてある内容は、医学と言うより哲学に近い

人間は不安を感じると何かにすがりたくなる

特に健康不安では、医者とか医学情報にすがりたくなる

すがりたがっている人というのは、洗脳されやすい状態にあるので、洗脳してやろうという側から見たら、格好の洗脳ターゲットになる

悪く言えば、マーケティングというのは、潜在顧客をいかに洗脳して顧客に変えるかという体系的な技術です

製薬会社とか健康産業は、日々そういったマーケティング技術を研究し実行していますから、マスコミやネット上には、そういった不安をあおる洗脳情報があふれかえっています

そんな不安喚起情報に囲まれた中で、いかに主体性を維持して、健康と心の平静を維持するか

本書には、その心構えのようなもの(哲学)が書かれています

(^_^;)

 

読書 人生の短さについて

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著者セネカは、1世紀に生きたローマ帝国の政治家で、ストア哲学を代表する人物

人生は短いのではなく、我々が雑用で人生を浪費しているのだと説いて、「多忙なる怠惰」を戒めている

明日死ぬつもりで今日を生きよ」というのは、ガンジーの言葉にもあるが、哲学の一つの到達点だろう

表題作のほかに「心の平静について」「幸福な人生について」が収められている

禁欲主義のストア派も、快楽主義のエピクロス派も、最終的に目指すところは、この「心の平静」というところに落ち着いているのが面白い

当時のギリシャ・ローマの時代精神を感じるし、時代を超えた普遍性をも感じる

本書を最初に読んだのは今から四半世紀前で、その後も折に触れて読み返し、今また読み直している

(^_^;)

 

読書 つげ忠男選集

つげ忠男アウトロー選集1~どぶ街~_01

つげ義春は大好きな漫画家の一人で、彼の作品はほとんど、何度も読んだ

そのつげ義春の弟が、本書の作者のつげ忠男

その作品選集10冊を、一気に読んだ

つげ忠男アウトロー選集1~どぶ街~

つげ忠男アウトロー選集2~無頼の街~

つげ忠男アウトロー選集3~無頼平野~

つげ忠男アウトロー選集4~狼の伝説~

つげ忠男アウトロー選集5~流れ者たち~

つげ忠男昭和選集1~きなこ屋のばあさん~

つげ忠男昭和選集2~雨季~

つげ忠男昭和選集3~夜よゆるやかに~

つげ忠男昭和選集4~遠い夏の風景~

つげ忠男昭和選集5~ある予感~

絵のタッチは兄義春と似ているが、雰囲気は兄より暗く鬱屈して乾いている

忠男は一時、血液銀行で働き、その経験が作品の中に何度も登場する

血液銀行は、今は無くなったが、「売血所」とも呼ばれ、輸血用や血液製剤の原料として血液を買い取る場所で、社会の底辺の人間がその日の食費やギャンブル代のために、自分の血液を売りに集まった

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兄義春(←、左)も相当に暗いのだが、そこにはある種の温かみもある

弟忠男(←、右)はそれよるはるかに暗く、冷たく、乾いていて、何とも救いが無い雰囲気が漂っている

第二次大戦の敗戦からすぐというこの時代の日本は、社会全体が暗くて貧しかったし、それはこの選集の中にも濃厚に表現されている

兄弟が育ったのは、昭和20年代、高度成長前の貧しい時代の東京下町、そのまた特に貧しいエリア

将来に希望を持てない鬱屈した時代精神が感じられる

つげ義春のマンガにも出てくるが、この兄弟の父親は早くに亡くなっている

母親の再婚相手である病気がちの義父は残酷な性格の男で、つげ兄弟はひどい児童虐待を受けて育った

正式な美術教育はおろか、家庭の貧しさから義務教育にすら満足に通えなかった兄弟が、二人ともプロの漫画家になっているのは、まさに兄弟共通の才能の成せるところなのだろう

今回も一気に10冊、まったく退屈せずに読めたということは、漫画家としての非凡な才能を感じる

特にアウトロー選集は、社会の掃きだめのような貧しくて暗い街が主な背景になっていて、日常的に暴力と退廃と背徳が横行するハードボイルド的な作品集

全体に、夢と現実が織り交ざったようなシュールな話が多い

兄つげ義春は、睡眠中にみた夢を漫画化したが、その影響は弟忠男と蛭子能収に及んでいる

(^_^;)

 

小林麻耶の「心の闇」

いま芸能ニュースで話題の人ですね

イジメが有ったとか無いとかの事実関係は、よく知りません

でも何か「心の闇(やみ)」を感じます

上の動画はちょっと極端ですけど、「無理して明るく振舞ってるなぁ」という印象は以前からありました

妹の小林麻央の看病で、たびたびマスコミに登場していた頃から「何か不自然なもの」を感じた

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小林麻央と市川海老蔵の子どもたちになつかれていて、麻耶も海老蔵が大好きと広言していたので、いずれは海老蔵の後添えになるのかなと思った人も多かったはず

でも何となく、海老蔵は麻耶に距離を置いていたような印象を受けた

きっと海老蔵も麻耶に、「何か不自然なもの」を感じていたんじゃないのかな?

性差心理学で、女性は男性よりも「共感力」が高いとされているようです

これは子育てや看病など、弱い者の世話をする時には長所になります

でも共感力は同時に、相手からの影響の受けやすさにも通じるので、ある特定の人物を信頼すると、全面的にその人の影響を受けてしまって、いわゆる「洗脳」という状態になり易い

もちろん男性でも、洗脳されやすい人っていますけどね

((((;゚д゚))))

 

読書 金閣寺

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金閣寺放火事件を題材にした、三島由紀夫の代表作の一つ

放火犯人は吃音(どもり)に悩む金閣寺の見習僧で、彼の幼いころからの自伝調の内面告白が、三島独特の美文で淡々と語られている

見習僧の「建物フェチ」とも言えそうな、ファナティックな金閣に対する愛が全体の基調を成しているので、犯行動機に感情移入するのが難しい

ジョンレノンの熱烈なファンが、レノンを銃殺した事件を思い出す

彼はやがて浄土真宗の大谷大学に進学し、そこで足の不自由な男と出会い、言葉の不自由な自分との共通性を見出して接近し、親しく付き合うようになる

その親友が語る独特の人生哲学や女性観が面白い

時代背景が第二次大戦の前後で、その時代の空襲の無かった京都の雰囲気が伝わって来る

(^_^;)

 

▼消失前の金閣寺 金箔が剥げて枯れた風情だった

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▼放火による消失直後の金閣寺

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▼再建された現在の金閣寺 創建当時の姿に戻した

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自殺のまきぞえ

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まったくヒドイ事件ですね

自殺するのは個人の自由だけど、他人に迷惑かけないで欲しいです

自殺自体は、どんなに社会が豊かになっても、けして無くなりません

むしろ豊かな先進国の方が、自殺が多いような気もします

貧しい後進国では、別な死(餓死や病死、虐殺や犯罪被害、事故死など)が多いですけどね

今の日本では過剰なコロナ自粛で、飲食業界などの倒産や失業が増えているので、その関連なら悲しいなぁと思いましたが、飛び降りたのは高校生だそうです

巻き添えになった19歳女性は、本当にかわいそう

自殺した高校生、巻き添えの大学生、双方のご両親やご家族など関係者の心情を思うと、いたたまれない気持ちになります

(T_T)

 

10月23日、大阪・梅田の商業施設「HEPFIVE」から男子高校生が飛び降り、路上を歩いていた19歳の女性にぶつかりました。

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男子生徒はその後死亡し、女性は意識不明の重体です。

10月23日18時前、大阪市北区の商業施設「HEPFIVE」(→)で

「路上に2人が倒れている」

と消防に通報がありました。

警察によりますと、大阪府に住む17歳の男子高校生が飛び降り下を歩いていた19歳の女子大学生とぶつかったということです。

「お店の名前がいっぱい書いてある看板、

そのちょうど隣くらい(に倒れていた)。

人通りが多いのでみんな戸惑っている様子だった」

(現場にいた人)

2人は病院に搬送されましたが、男子生徒はその後死亡。

女性は意識不明の重体です。

屋上には男子生徒のものとみられるカバンが見つかっていて、警察が詳しく調べています。

 

【続報】10/23、阪急・大阪梅田駅近くの商業施設の屋上から飛び降りて死亡した高校生の巻き添えになり、意識不明の重体となっていた19歳の女子大学生が死亡しました。

 

怒る能力

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路線バスに対し執拗にクラクションを鳴らすなどあおり運転をしたとして、三重県志摩市の50歳の男が書類送検されました。

書類送検されたのは、志摩市に住む無職の50歳の男です。

警察によりますと男は今年7月、志摩市志摩町の国道260号線などで車を運転中、前を走る路線バスに対しておよそ2.6キロにわたり、パッシングやクラクションを鳴らすなどした上、前に割り込み進行を妨害した疑いが持たれています。

当時、バスに客は乗っておらず、バスのドライブレコーダーに男の車があおり運転をする様子が映っていたということです。

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調べに対し男は

「バスとすれ違う際、進路を譲ったのに

 挨拶や会釈がなかった

 文句を言いたかったので追いかけた」

と容疑を認めています。

 

* * * * * * * * * *

 

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こんな詰まらない、どうでもいいことで、ここまで怒ることが出来るというのは、一種の能力ではないかとさえ思えてきます

怒るべき時に怒り、そうではない時には怒らない、というのが正常な状態

しかし世の中には「そうではない時にも怒る」という、いわゆる導火線が短い人もけっこういて、あおり運転とか、さまざまなトラブルを引き起こしています

こうゆう人は、何か全く関係ない怒り(たいていは自分自身に対する怒り)を深層心理に抱えてイライラしていて、それを吐き出す口実を常に探している場合が多いようです

逆に「怒るべき時にも怒らない」という人もいて、いわゆる温厚な人、従順な人ということなのでしょうけれども、これが行き過ぎると、何かちょっと物足りない感じ、あえて言えば怒る能力の欠落した感じがすることもあります

(^_^;)

 

統計でウソをつく方法

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 上のグラフを見て 違和感を感じない人は

  今すぐ病院へ行って

 脳か目の検査を 受けた方がいいです

  ((((;゚д゚))))

 

上のグラフは、9月17日放送のテレビニュース番組「テレポートプラス」で用いられた。

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番組では、三浦麻子・大阪大教授や平石界・慶應義塾大准教授らの研究グループが今年3月~4月にかけて、日本、アメリカ、イギリス、中国、イタリアの5か国を対象にした新型コロナの意識調査を、フリップで取り上げた。

フリップでは、「新型コロナウイルスに感染した人がいたとしたら、それは本人のせいだと思う」との項目への各国の回答結果を横棒グラフで示している。

日本は「そう思う」(「非常にそう思う」「ややそう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計)が15.25%と、「欧米の3~4倍」との吹き出しをつけた。

一方、そう思わない(「まったくそう思わない」「あまりそう思わない」「どちらかといえばそう思わない」の合計)は84.75%だった。

しかし、グラフの目盛りは80%~100%の間のみ示し、棒の面積の大半を占める「そう思う」が多数派だと錯覚しやすい見た目になっていた。

もちろん、マスコミお得意の「印象操作」なのは間違いない。