映画「大番」

昨日8/1、暑いのでエアコン部屋に引きこもって、

映画大番全4部作

一気に鑑賞しました

青春編 2時間  風雲編 2時間

風雲編 1時間50分  完結編 1時間45分

合計、7時間半、まったく退屈させない面白さがありました。特に青春編がいい! 成り上がりサクセスストーリーの名作映画

獅子文六の原作小説は、1956年から1958年まで『週刊朝日』で連載

昭和の日本橋、兜町(かぶとちょう)、現在の証券会社がまだ「株屋」と呼ばれていたころ、株取引が電子化される前の、まだ「場立ち」がいたころのお話です

今とは少し違う日本の格差社会を、リアルにしかも明るく描いている

青春編で主人公は、明るい雰囲気ながらも極貧の極み

戦前の日本の田舎は、ほとんど江戸時代

若衆宿とか夜這いとか、今は消えた江戸時代の古き良き風習がリアルに登場する

それが、主人公が「株屋」になって成功の階段を駆け上がり、後半は森繁の社長シリーズみたいになって、豪邸を立てたりゴルフ場を開発したり

かつて「貧乏人の小せがれ」などと馬鹿にしていた村の有力者たちが、急に態度を変えて主人公を「名士」扱いし始める

まさに「故郷に錦を飾る」なんですけど、これが昭和の地方出身者の大きなモチベーション(「今に見ていろ!」というバイタリティ)になっていたのだろうと思われます

現在の日本では、そんなものは失われ、日本経済は長期停滞を続けています

主役の加藤大介は、脇役なのに存在感があるなぁと昔から思っていたんですが、やっぱり堂々と主役を張れる大スターだったんですね

元歌舞伎役者 澤村貞子の弟

黒沢映画の常連で、「七人の侍」にも出演、強烈な個性と演技力がある

1911年生まれで、本作撮影の1956年ころには45歳だから、主人公の若いころ(10~20代)の場面では少し無理がありますね

酒を飲む場面が多いが、本人は下戸

この人の演技を見ていると、人間という生き物の持つ柔軟性(環境適応性)というのは、底知れぬものがあるなぁと感じます

相手役の淡島千景が、若くてキレイで超カワイイ

演技力も素晴らしい。令嬢役の原節子よりずっといい

撮影時32歳くらい。宝塚出身

仲代達矢がまだ若かったころとはいえ、脇役にはもったいないほどの存在感で、もったいない。ややミスキャストの感アリ

いろいろあって、最後に再起を目指すところは、「風と共に去りぬ」のレットバトラーみたい

私は昭和史について、2・26事件とか真珠湾攻撃とかの、表面的な政治史の背後にある、庶民の生活史に興味があります

それで、永井荷風「断腸亭日乗」や、林芙美子「放浪記」を通じて、そのリアルな姿を感じ取ってきたのですが、この映画もその一翼を担ってくれそうです

なお、当ブログ記事をご覧になって、映画「大番」を観たいと感じたらご連絡ください。映画「大番」の動画ファイル(全4本)をご提供します

(^_^;)~♪

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