六本木の東洋英和女学院の元学院長、深井智朗氏が、論文でねつ造(不正引用)をしたという事件が再び話題になっています
昨日8/3、深井智朗氏の著書「十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム――ヴィルヘルム帝政期における神学の社会的機能についての研究」を絶版にし回収すると、出版元の教文館が発表しました
まあ、キリスト教徒でもない普通の日本人から見たら、どうでもいいようなテーマの本かもしれません
しかし、そこらの書店で売ってる著書まで絶版回収になるというのは、かなり珍しい事件なので、世間の話題になっています
深井智朗氏は、論文ねつ造(不正引用)発覚を受けて、すでに2019年5月に東洋英和女学院を懲戒解雇となっていましたから、事件としてはかなり前の話なんです
それが、ねつ造論文7本が数日前7/31に追加認定されたので、今回の著書絶版回収にまで至ったようです
科学技術系の学問ですと、学者の主張(論文)の正しさは、事実(実験や観察)によって確認されます
論文の主張する実験結果などが、他の学者の追加検証で確認されて初めて、科学論文としての正しさが広く認められます
以前問題になった小保方晴子氏によるSTAP細胞に関する研究は、この追加検証(再現)が出来なかったために、不正研究扱いになりました
それに比べると人文系の研究では、事実(実験や観察)による追加検証が出来ない場合がほとんどなので、論拠として過去論文の引用が頼りになる場合が多い
その論拠論文を間違って引用(誤読)していたりすると、他の学者から厳しい批判を浴びます
それでも人間ですから、勘違いやうっかりミスで誤読することもあるので、単なる間違いなら恥をかいて済むのですが、今回の深井智朗氏は、明らかに意図的に繰り返し、論文ねつ造(不正引用)をしていたようなので、その悪質性が糾弾されています
一般に学者とか医者、法律家、芸術家など狭い専門家の世界というのは、世間のシロウトからはうかがい知れない世界が多い
その狭い中で、専門家同士の激しい勢力争いのようなものが起きると、世間の監視が少ない分だけ、ドロドロ怨念の世界になりやすい
このあたり、松本清張なんかが推理小説の中でよく扱っているテーマで、ドロドロ怨念の果てに殺人事件が起きたりします
この事件でも、事件そのものは7年以上も前に起きて、本人は大学を懲戒解雇になってるのに、世間のホトボリが冷めた今頃になって再び、ねつ造論文7本を追加認定して蒸し返している
首つりした死体の足を引っ張ってるような、何やら「怨念」めいたものを感じます
((((;゚д゚))))
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「不正ねつ造」で思い出すのが、26年前に起きた不正発掘事件
日本の縄文時代の前には、まだ土器を知らない時代(旧石器時代)があり、数十万年前からおよそ1万年前までの長い長い期間です
かつて「縄文以前の日本列島に人類はいなかった」と言われていました
それが、1946年に相沢忠洋氏によって群馬県の岩宿で、縄文時代より古い時代の石器が発掘され、
日本にも縄文以前の時代(旧石器時代)があった!
ことが明らかになり、日本の古代史が塗り変わりました
これが「岩宿の発見」と呼ばれている、日本の考古学における有名な事件です
それ以来、旧石器時代の地層からは次々に石器が掘り出されて、それが当時の日本人の生活を知る貴重な材料になるので、発掘現場では考古学者が必死になって旧石器を探します
そんな中に「神の手」と呼ばれるシロウト考古学研究家、藤村新一がいて、彼が発掘現場に来ると、驚くような旧石器の発掘が続いていました
多くの古代史学者が彼の発掘業績をたたえ、その発掘事実に基づいて論文や著書を発表していました
私は当時(30年くらい前)、松本清張の影響で日本の古代史に興味を持ち、そんな古代史本を何冊も読んでいました
そこで起きたのが、2000年11月の、有名な旧石器発掘ねつ造事件
発掘現場を取材していた新聞記者が、藤村新一が深夜密かに石器を埋めている現場を発見し、それを写真や動画で記録したのです
藤村新一は、別なところで発掘された石器を用意し、深夜密かに自分で発掘現場に埋め、翌日にそれを掘り出していたのです(完全なマッチポンプ)
これが新聞報道されると、当然ですが、当時の日本古代史学会や考古学学会は大騒ぎになりました
それまでの旧石器時代に関する日本古代史の多くが真っ赤なウソだったとバレて、高校の日本史教科書を書き直す事態にまで至ります
古代史学や考古学に対する信頼は地に堕ち、海外の歴史学会からは「日本の歴史学は信用できない」などと言われる始末
「神の手」による犯罪ということで、「ゴッドハンド事件」と呼ばれています
主犯の「神の手」藤村新一は、考古学の世界から完全追放されましたが、彼の発掘を元に論文や著書を書いていた古代史学者たちはどうなったのか?
事件のあと明らかになったのですが、シロウト考古学研究家である藤村新一の発掘には、いかにもシロウトっぽい多くの不自然な点がありました
そこで、専門の古代史学者なら当然、発掘の不正に気付いていたはずだ!という疑惑が生じます
不正に気付きながらも、自分の論文作成に便利なので、藤村新一を利用し続けていたのではないか?、ひょっとしたら最初から藤村新一とグルだったのではないか?、という根深い疑惑です
しかし彼らは結局、全ての責任を藤村新一ひとりに押しつけ、自分の論文や著書の該当部分だけ修正した改訂版を出し、そのまま何食わぬ顔で(被害者ヅラして)、歴史学者として大学に居座り続けました
真相は闇の中ですが、何とも後味の悪い話です
私の手元にはそんな古代史学者の書いた、改訂前(事件発覚前)の著書と、該当部分を書き換えた改訂版の、まったく同じ書名の2冊の本があります
(;´Д`) ヒドイナー























































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