自宅に大量のごみをため込む、いわゆる、ごみ屋敷への対策として、東京・世田谷区は、住民自身の生活環境も改善させながらごみを片付けていくことを盛り込んだ条例案をまとめました。
これは8日に開かれた定例記者会見で新宿高校中退の保坂展人区長が明らかにしました。
区が今回まとめた条例案では、ごみが崩れるなどして周辺に影響が出るおそれがある場合、住民に指導や勧告をしたうえで区が片付けを行うことができるとしています。
一方で、ごみ屋敷の住民には、故意にごみを放置しているのでなく、心身の状態が悪化し、生活環境に問題があるケースが少なくないとして、医療・福祉の関係機関や地域の住民と連携して生活環境を改善させる取り組みを行うことも盛り込まれています。
世田谷区は今後、区が片付けを実施する際の具体的な基準を検討するなどしたうえで、来年2月に開かれる区議会に条例案を提出する方針です。
保坂区長は「ごみ屋敷の住民本人が抱えている生活環境の問題などを解決しながら、根本的な対策に取り組んでいきたい」と話しています。