50【サイエンス】

読書 闇にささやく者

闇にささやく者 クトゥルフ神話の宇宙怪物 クラシックCOMIC_01

コズミックホラー(宇宙的恐怖)と呼ばれているラブクラフト作品群の中でも、特に宇宙をテーマとする色彩が強い作品

地球防衛軍こそ登場しませんが、宇宙人が地球を侵略するというストーリーで、SF小説の先駆けです

人間の脳だけを取り出して宇宙旅行をするという作中のアイデアは、1世紀前の作品としては斬新です

人類は半世紀前(1969)に月面上に降り立ちました

当時、次は火星だ太陽系外だとか騒いだけれども、その後に月以外の星に人類が行くことは無かったし、月にすら行かなくなった

過酷な宇宙環境と宇宙の広大さに対して、人間の肉体は余りにも脆くて弱く、寿命は短い

日本の小惑星探査機「はやぶさ」のように、高性能の観測機器を遠い宇宙に飛ばし、収集したデータや試料を回収するのが、地球周回以外の宇宙開発の主流になっている

脳だけ取り出す技術は現在医学でも無理だが、人間の感覚機能を代行する観測機器を宇宙に飛ばすというのは、それに近い方法と言えそうだ

さらに話は飛ぶが、人間が毎日のように睡眠中に見ているは、時空間を超越しているので、脳だけが宇宙旅行をしたり、タイムマシンに乗ったりしているようなものかもしれない

(^_^;)

 

読書 ニャルラトホテプ

ニャルラトホテプ★2011 這い寄るクトゥルフの狂気 クラシックCOMIC_01

「ニャルラトホテプ」とは、ラブクラフトによるクトゥルフ神話に登場する邪神

「ナイアルラトホテップ」など、表記にはいろいろブレがある

私がこの名に初めて出会ったのは、一時流行したファイル共有ソフト「ウィニー」の応用ソフトの名前だ

今は違法になったウィニーだが、当時は合法で、互いに手持ちのソフトやコンテンツを自由に交換できる便利なソフトとして一世を風靡した

ウィニー開発者の47氏(本名金子勇氏)は、「著作権法違反幇助」という罪名で逮捕されたが、のちに無罪が確定した

ウィニーは、自分がファイルを1つアップしたら、ネットからファイル1本ダウン出来るという、一種の相互扶助的な仕組みになっていた

ナイアルラトホテップという応用ソフトは、この1対1交換の原理を破るもので、自分は1本もアップせずに、何本でもウィニーネットからファイルをダウン出来るという非常に都合の良い代物で、これが普及すると誰もアップする人がいなくなり、ウィニーのファイル交換の世界が崩壊する

もちろん、クトゥルフ神話とは何の関係も無い

(^_^;)

 

読書 チャールズ・ウォードの奇怪な事件

チャールズ・ウォードの奇怪な事件 クトゥルフ恐怖譚 クラシックCOMIC_01

ラヴクラフトにとってプロヴィデンスは最も落ち着く場所だったようで、46年の短い生涯のほとんどをここで過ごし、独特のクトゥルフ神話の世界を紡いだ

ラヴクラフトはプロヴィデンスに住む伯母に宛てた手紙の中で

「現実世界を打ち捨てて、古びた場所に引き篭もり、読書や書き物をしたり、風変わりな場所や歴史の残る場所を訪ねたりして、静かに暮らしたい」

と書いて、過ぎ去った時代への偏愛や、異邦への憧憬を表している

日本で言えば出家隠棲のような生き方だが、彼が生きた時代のアメリカは、第一次大戦や世界大恐慌で落ち着かなく、彼は英国に似た落ち着きのあるプロヴィデンスを愛した

彼の墓には「私はプロヴィデンスである」と記されている

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▲現在のプロヴィデンスの街並み

 

クトゥルフ神話ゲーム

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 クトゥルフ神話の世界は

  PCホラーゲームに

 豊穣な土壌を提供しています

  (^_^;)

 

暗闇を恐れる主人公、倒せない敵、クトゥルフ神話をベースにした世界設定などの要素を盛り込み、インディータイトルながら人気を博したホラーゲーム「Amnesia: The Dark Descent」。

北欧スウェーデンのインディーゲームスタジオ「Frictional Games」の開発タイトルで、すでにリリースからはまる10年が経過している。

PCゲーム販売プラットフォーム「Steam」上ではレビュー総数1万3558件、評価「圧倒的に好評」とユーザーからの評価も高い。

定番のホラー系タイトルとして定着していると言っていいだろう。

10/21にSteamでリリースされた「Amnesia: Rebirth」は、そんな「Amnesia: The Dark Descent」の正統な続編と言えるタイトルだ。

暗闇に長く居続けることで左右される正気度、記憶喪失(Amnesia)を患った状態の主人公、探索の中で襲い来る謎の怪物。

といった「Amnesia」シリーズのエッセンスを引き継ぎつつ、前作までの物語とはまた違ったストーリーが展開されていく。

現時点で日本語がサポートされていない点には注意が必要。

英語字幕は表示可能で、謎解きパートの進行にも言語知識は必要ではない。

英語に堪能でなくとも、問題なくプレイは可能だろう。

詳細はここをクリック

 

読書 ダゴン

ダゴン クトゥルフ恐怖神話の源泉 クラシックCOMIC_01

ラブクラフトの初期作品

「無名都市」

「ダゴン」

「魔宴」

「神殿」

を収録している

狂える詩人アルハザードによる魔道書「ネクロノミコン」が登場します

現在のヨーロッパが世界の先進エリアの座を確実にしたのは18世紀の産業革命以降なので、それまではオリエント(エジプトやメソポタミア)の巨大帝国がヨーロッパ人にとっての恐怖の的、トラウマだった

それよりはるか昔に栄えた爬虫類的な生物の文明への恐怖が、一連の神話のテーマです

作品が書かれたのは今からほぼ1世紀前

当時の日本で発生した関東大震災(1923年)は、世界に大々的に伝えられ、文明崩壊事件として、ラブクラフトにも強い影響を与えたとされています

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上関大橋 20センチの段差

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 クルマで高速を走っていると

  目の前の道路の継ぎ目に

 急に陥没などで段差が出来たら!

  などと考えることがあります

 ((((;゚д゚))))

 

11/14の20時ごろ、山口県上関町の長島と本州側とを結ぶ唯一の陸路の上関大橋で、路面にできた段差に乗用車が衝突したと110番があった。

上関大橋は通行止めとなり、復旧の見通しは立っていない。

山口県上関町は対策本部を設け、住民が往来できるよう臨時の船を出している。

上関大橋を管理する山口県によると、本州側の道路と橋桁の連結部分で、橋桁の路面が何らかの原因で上下に20センチずれた。

上関大橋は全長約220メートルで1969年に完成。

山口県の調査では、橋脚や橋桁に船などが衝突した形跡はなかった。

上関大橋を通る水道管に影響はないという。

11/14深夜までに県は片側1車線の段差をアスファルトで舗装した。

応急的な修復で、通行が可能かどうか検討している。

柳井署によると、衝突した乗用車は前部が破損し、乗っていた男女2人が搬送されたが、軽傷とみられる。

町によると、長島には約770世帯、約1350人が住んでいる。

不倫まとめ

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ネット上のWEB(いわゆるHP)の世界には、「不倫まとめ」というジャンルがある

2ちゃんねるなどの掲示板の、不倫関係の投稿を、取捨選別要約してまとめたサイト(ページ)だ

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ここには芸能界の不倫事件とは異なる、一般庶民の不倫事情や修羅場が赤裸々に掲載されている

作家の渡辺淳一(→)は、

「現代において、純愛と呼べるのは、不倫だけである」

と言っている

不倫なんかしても何の得も無いのに、ひたすら愛し合っているのだから、これこそ純愛の極致であるとしている

作家の発言としてはまったくその通りの、ロマンチックな純愛世界かもしれないが、現実の不倫、特にそれがバレて発覚したあとの世界は、まさに修羅場である

「平和な現代の日本において、修羅場と呼べるのは、不倫だけである」

と言ってもよいかもしれない

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そんな修羅場を当事者がネット掲示板に投稿し、それを閲覧した人たちが感想を書いたり、励ましたり、時には罵倒したりしている

それが「不倫まとめ」だ

作家でも何でもない一般人が書いているので、文章は拙くて読みにくいが、まさに現在進行中の不倫の修羅場が、その当事者(多くの場合、不倫された側)によって書かれているので、その臨場感はすさまじい

その多くは外形的には似たようなストーリーで、興信所(私立探偵)が不倫現場の証拠を押さえ、弁護士が登場して法律的に粛々と不倫の後始末をする

その際の関係者の精神の葛藤は、まさに「修羅場と呼べるのは不倫だけ」である

(^_^;)

「不倫まとめ」の一例へ

 

読書 クトゥルフの呼び声

クトゥルフの呼び声 邪神伝説 (クラシックCOMIC)_01

今回、インスマウスダンウィッチ、そして本作と、ラブクラフトの代表作を詳しい解説文付きのマンガで読んでいるのは、以前に原作の小説(もちろん翻訳)を読んでいるからだ

あの底知れぬ「コズミック・ホラー(宇宙的恐怖)」の世界を、どのように具象化(マンガ化)しているかに興味があった

元首相の鳩山由紀夫が「日本列島は日本人だけのものではない」などと馬鹿げた発言をして、多くの日本人の憤激と失笑を買ったが、「地球は人類だけのものではない」という不安と恐怖が、コズミック・ホラーの基本テーマになっている

当然、小説は文章だから、その恐怖の対象をあいまいにボカして表現できるけれども、マンガでは明瞭な絵にしなければならないので、マンガ家は大変だ

作品とイマジネーションの比率が、小説なら3:7のところが、マンガなら7:3くらいの感じだろうか

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特に本作「クトゥルフの呼び声」は2人のマンガ家が個別に作品化しているので、読み比べる楽しみもあった

私は右脳やマズローの至高体験との関連で、コリン・ウイルソン(→)に興味があるのだが、彼もラブクラフトに並々ならぬ関心を示し、「賢者の石」などの作品を書いてクトゥルフ神話の世界に参加している

「ウルトラQ」を通じて日本の特撮界に影響を与えたラブクラフトだが、その後さらに現代のPCゲームの世界観などにも多大な影響を及ぼしているので、「大人の知的お遊びの世界」であるクトゥルフ神話は、今も拡大を続けている

(^_^;)

 

 

 

読書 ダンウィッチの怪

クトゥルフの血族 ダンウィッチの怪 クラシックCOMIC_01

インスマウスと並ぶラブクラフトの代表作

文章ではアイマイに表現できる不気味な怪物も、マンガとなると具象的に表現するしかないので、漫画家の苦労は並大抵ではない

漫画とは別にラブクラフトに関する文章説明が詳しく、ポーからスティーブン・キングに至る米国ホラーの伝統の中に、ラブクラフトを位置付けている

日本でラブクラフトを最初に紹介したのは江戸川乱歩のようだが、妖怪マンガの水木しげる、特撮映画の「ウルトラQ」との関連が興味深い

小泉八雲の「怪談」をラブクラフトが読んでいた可能性もあり、日本怪談の影響があったとすると、浮世絵が印象派に与えた影響のようで面白い

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読書 インマウスの影

原田 インスマウスの影 忌まわしきクトゥルフ神話 ラヴクラフト _01

クトゥルフ神話の創始者であるラブクラフトの紹介をしながら、彼の代表作を漫画化している

日本の怪談は、四谷怪談のお岩など、恨みを持って死んだ人物が化けて出るといった類の話が多い

化けて出るのは荒唐無稽としても、化けて出た人物は身近な良く知っている人物が多く、その意味で日常的な怪談と言える

仮にキツネやタヌキが化けたとしても、これらは微妙に擬人化されていて、異形感に乏しい

ラブクラフトの描く怪談は、これとはまったく別で、自分とはまったく異なる異種の存在が登場して、その存在に対する激しい嫌悪感のようなものが恐怖の背景にある

白人が初めて黒人を見た時など、顔かたちの違いや皮膚の色などから、これに近いごく自然な嫌悪感情が起こり、それが差別意識に転化したのではないかとも思う

ラブクラフトは1890年、米国東海岸で生まれ、無名のまま46歳で夭逝した天才作家

彼の作品から影響を受けた後世の作家群によって、その作品世界は「クトゥルフ神話」と呼ばれるようになり、多くのファンを得ている

もちろん、日本神話やギリシャ神話とは異なり、歴史的な背景を一切持たない、完全に人工的な空想世界である

(^_^;)