古代史

イヌ派によるネコ論

download先日(2017年12月)のペットフード協会の発表によると、全国犬猫飼育実態調査で、調査開始以来、はじめてネコの推定飼育数が犬の数を上回ったという。

人類の相棒は犬じゃなくてネコだった──というわけではないけれども、少なくともペットの王は今やネコに移り変わりつつあるといえるのではないだろうか。

飼いやすいというのもあるが、ネットをみればネコの画像や動画はいつだって大流行で、あっという間に万を超える閲覧、再生数を叩き出し人間の心を鷲掴みにする。

いったいネコの何が人間をそこまで惹きつけるのだろうか?

犬は狩りもすれば防犯にも役に立ち、飼い主が苦しんでいれば寄り添って慰めてくれる。

お座りだろうがお手だろうがちょちょいのちょい。

一方、ネコはどうだ。お手ができるネコが現れれば奇跡のような扱いを受け、好き勝手に生活し、役に立つこともなく、人間がおネコさまに奉仕するかのようだ。

そのうえ、ネコは生態系を致命的なまでに破壊し、世界の侵入生物種ワースト100にまで選出されている。

僕はずっと犬派なので若干ネコへの視線が厳しくなったが、本書はそんなおネコ様の秘密──どのようにして飼いならされたのか、なぜ人間は特に役に立つわけでもないネコを飼い始めたのか、なぜ犬よりも飼われ、ネットでバカ受けするのかなど、ネコと人の歴史をそもそもの歴史と生態から問い直し、サイバースペースを支配する理由まで解き明かす一冊である。

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海道東征

clm1709200005-p1新保祐司(しんぽゆうじ) 文芸批評家、都留文科大学教授

福岡県の柳川市を初めて訪ねた。詩人、北原白秋の故郷である。

北原白秋作詩・信時潔作曲の交声曲「海道東征」については、これまで度々書いてきたけれども、信時潔を論じることが多くて、作詩をした白秋のことはあまり触れてこなかった。

しかし、この名曲を深く味わうためには、やはり白秋という大詩人と白秋が作詩した8章に及ぶ大作について考えなくてはならない。

ということで、今回の柳川への旅になった。

 

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水戸のダイダラボウ

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水戸市内の国道を進むと、車窓に広がる森の中に突如、白い巨人が現れた。

水戸市常澄地区で語り継がれる伝説の巨人「ダイダラボウ」の像だ。

古くは、奈良時代に編纂(へんさん)された地誌「常陸国風土記(ひたちのくにふどき)」に登場する。

「富士山と筑波山(茨城県つくば市)をてんびんにかけて重さ比べをした」とか、「市内にある千波湖をつくった」という逸話が残されている。

高さ約15メートルの白い巨人は、自らが食べた貝の殻を捨てたとされる丘の上の大串貝塚に立っている。

観光振興や伝承を目的に、平成4年につくられた。

今では近隣住民の憩いの場として親しまれ、郷土史を学ぶ近隣の小学生らの社会科見学先にもなっている。

古代史における茨城県(常陸国)は

畿内、北九州と並ぶ 巨大な先進エリアです  (^_^;)

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神社の裏側

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安倍晋三首相の鶴の一声で開催地が決まった伊勢志摩サミット

開催を5月末に控え、カウントダウンが始まっている。

水面下では、サミット参加国の首脳が、そろって伊勢神宮へ参拝する段取りで交渉が続けられている。

そうなれば、世界の視線が、伊勢神宮や日本の神道へ注がれることになるだろう。

桜の花びらが舞う3月末、伊勢神宮内宮では、テロへの警戒のため、普段から警備を担当している正職員の衛士に加えて、多くの警察官が動員されていた。

20年に1度──。

伊勢神宮には、持統天皇時代から1300年もの長きにわたって受け継がれてきた「式年遷宮」と呼ばれる神事がある。

20年ごと に、社殿を新たに造営し、旧殿から神体を移すことをいう。

内宮から外宮、14の別宮に加えて、あの有名な宇治橋も全面的にリニューアルされる。

 

式年遷宮を お祭りと考えれば

あの御柱祭よりも古い!  (^_^;)

 

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諏訪大社の御柱祭(おんばしらまつり)

2016-04-03 16.16.29

▲「川越し」をする御柱(おんばしら)

  約1200年の歴史があるとされる諏訪大社(すわたいしゃ)の御柱祭。

  十二支のとらとさるの年に開かれる。数え7年に1度の奇祭。

 長さ約17メートル、重さ約10トンの巨木を山の上から人力だけで長野県・諏訪大社に運ぶ御柱祭 が始まり、諏訪大社の上社に立てる御柱を急坂から落とす「木落とし」が4月2~3日、長野県茅野市であった。

 傾斜約25度の坂を巨木が土煙を上げて滑り落 ちると、観客から大きな歓声が起こった。

 「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声とともに御柱が徐々に坂の上からせり出してくるにつれ、興奮はピークに。

 「ここは木落とし、お願いだ~♪」と甲高い声で「木やり」が歌われると、柱の両端に取り付けた太い棒に氏子たちが鈴なりに乗ったまま10秒ほどで坂を下っていった。

午後には市内の宮川で「川越し」があり、氏子たちが川の中で綱を引いて御柱を対岸に運んだ。

 

日本最古のお祭りかな~ と思うのですが(祇園祭が1150年くらい)

あまりにも古すぎて よく分からないようです

危険度はたぶん日本一で しょっちゅう死人が出ます  ((((;゚д゚))))

 

ネコ 1万年の旅

lif1503160026-l1WS000000 約1万年前に中東で家畜化されたとされる「イエネコ」が、世界各地に移動した経路などを、ネコのゲノム(全遺伝情報)に残るウイルスの痕跡から追跡することに成功したと、京都大ウイルス研究所の宮沢孝幸准教授らが発表した。

 論文は2日の科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に掲載された。

 現在、世界各地に生息し、約100種類の品種が存在するイエネ コの祖先は中東のリビアヤマネコとされ、穀物をネズミから守るため飼われるようになったと考えられている。

 その後、人の移動に伴いペットとして欧州や北米 などへ広がったと考えられていたが、どのように移動し、多くの品種に分かれたのかなど詳細はわからなかった。

 宮沢准教授らは、イエネコの生殖細胞に感染したRD144とい うウイルスが、ゲノムの一部として子孫へと受け継がれ、同じ染色体に痕跡が残ることに着目。

 このウイルスは数種類あり、そのうちの一つが、北欧のヨーロピ アンショートヘアと、英国のブリティッシュショートヘア、北米のアメリカンショートヘア、アメリカンカールというイエネコに共通して感染していた痕跡が見 つかった。

子猫 史実では、ヨーロピアンショートヘアが英国に移った後、 1620年にメイフラワー号に乗せられて北米大陸へ渡り、アメリカンショートヘア、アメリカンカールがつくられたとされている。

 宮沢准教授は、ウイルスの 痕跡と史実が一致したとし、「ウイルスは、外見だけではわかりにくいイエネコのルーツなどを調べる指標になる」と話す。

 

 日本のネコが 一番カワイイ (^_^;)

 

池辺晋一郎&青柳正規

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images読売新聞夕刊に月に2度程連載されている池辺晋一郎さんのコラム「耳の渚」。
6・18の夕刊には、金沢での全国公立文化施設協会の大会の話が掲載されていました。
文化庁長官・青柳正規氏との対談のようすが語られています。

両氏とも新宿高校OBです。

コラムの最後の方に「青柳氏と僕は、年ごとにクラス替えがあったにもかかわらず高校3年間同級という間柄だ」と語られています。

池辺氏は作曲家。

青柳氏はギリシャ・ローマでの美術に造詣が深く、現在、西洋美術館館長という職にあります。

日本の文化を両面から支える方々が、新宿高校の先輩で、同時に現在も親交があるのはすばらしいことですね。

 

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