詩人・加島祥造が、老子と荘子を、かなり自由に(換骨奪胎して)翻訳、詩にしている
儒教を中国の表の思想とすれば、老荘は裏の思想
儒教を職場で着るスーツとすれば、老荘は家に帰ってのんびり着る浴衣(あるいはパジャマ)といった感じ
西洋思想が自己と自己を取り巻く世界(宇宙)を対立させて考えるのに対して、東洋思想は自己と宇宙の一体化を理想とする傾向がある
この一体化した境地を、老荘では「無為自然」と呼んでいるようだ
宇宙の原理(道=タオ)を信頼して我が身をゆだね、余計なはかりごとをしない生き方
インド哲学(ヒンズー思想)でも、自己意識の核心(アートマン)が宇宙の根本原理(ブラフマン)と一致すること(梵我一如)を理想としており、よく似ている
詩人の優しい詩で語られる老荘思想は、読んでいて楽しい気分になる
(^_^;)