鬼親

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▲鬼親▲

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▲鬼親に虐殺された船戸結愛(ゆあ)ちゃん

「ママ もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりももっとあしたはできるようにするから もうおねがいゆるして ゆるしてください」

わずか5歳の女児が覚えたばかりののひらがなで書き残した言葉だ。

今年1月から死亡するまでの間に書かされたとみられている。

東京・目黒区東ヶ丘一丁目の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が鬼親の虐待の末に死亡した事件で、警視庁は父親の無職、船戸雄大容疑者(33)を保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕し、母親の船戸優里(旧姓宮谷優里)容疑者(25)も同容疑で逮捕した。

食事はスープ1杯、真冬のベランダに放り出し

結愛ちゃんは今年(2018年)3月2日、意識不明の状態で病院に搬送され死亡が確認された。

体重は5歳児の平均20キロの約半分の12キロしかなかった。

顔には鬼親に殴られたアザがあった。

食事は、朝はスープ1杯、昼はお椀に3分の1のご飯、夜はお椀に半分のご飯だけだった。

1日1食の日もあった。

冬の寒い日に水を掛けられたり、ベランダに出されたりすることもあり、足に重度のしもやけの痕が残っていた。

鬼親・船戸雄大はしつけと称して、目覚ましをセットして毎朝4時に起き、体重を測って記録し、大学ノートにひらがなを書かくことを強要していた。

反省文のような言葉はその時に書いたものだった。

事件を発表した警視庁捜査1課長も、あまりの痛ましさに目頭を押さえながら、結愛ちゃんの言葉を読み上げたほどだった。

児童相談所に勤務した経験を持つ心理カウンセラーの山脇由貴子さんはこう話す。

「虐待されている子どもが、どれだけ辛い思いを抱えているか。家庭内のことなのでそれを想像できる人がなかなかいないのですが、その酷さが多くの人に伝わったのではないかと思います」

三浦瑠麗(国際政治学者)「(結愛ちゃんは)うちの子と同じ年。親が自分をもう一度愛してくれんじゃないかと信じて書いたと、私には読めます。それが一番罪深い」

山脇さん「児童相談所で働いていた時に、反省文を書かされた子ども、書かせた親にたくさん会ってきました。あなたが悪いから叩いている、いい子にすれば叩かないんだよと本人に思い込ませる。支配するための常とう手段です。反省文を書いているから虐待ではないという構造になっていたと思います」

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 可愛い盛りの子どもに 何てことするんだ!

  たぶん氷山の一角 子どもは親を選べない  (T_T)

 

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▲鬼親が結愛ちゃんに書かせた「反省文」が悲しい

鬼親は死ぬまで、刑務所で「反省」してろ!

亡くなったとき結愛ちゃんの体重は約12キロ。5歳児の平均体重より約6キロも少なかったそうだ。

改めて、事件を時間軸で見てみると、

  • 2016年9月 長男誕生した頃から虐待が始まる
  • 2016年12月、17年3月 結愛ちゃんは当時暮らしていた香川県善通寺市で長時間屋外に放置され、偶然通りかかった警官が発見し、児相に一時保護された。この時、船戸雄大容疑者は「しつけの一環で手をあげた」と述べた。この時、県警も船戸容疑者を二度、傷害容疑で書類送検(不起訴)していた。
  • 17年7月には自宅に戻る。
  • 18年1月末 一家は目黒区に転居(先に転居した船戸雄大容疑者の元へ妻子が転居)。
  • この時、2年前から虐待を把握していた香川県の児童相談所と、転居先を管轄する品川児童相談所の間で虐待情報も引き継がれたが、品川児童相談所は「虐待のリスクは高くない」と判断。結愛ちゃんの安否を確認せず、転居から死亡までの約40日間、結愛ちゃんの姿を一度も確認していなかった。後からわかった情報によると、この時両親は結愛ちゃんの食事を制限し、朝食はスープ1杯、昼食は米を茶わん3分の1、夜は茶わん半分程度しか与えていなかったという。
  • 18年2月9日 品川児童相談所職員訪問も、結愛ちゃんに会うことはできなかった
  • 18年2月20日 小学校入学説明会のために、関係職員が自宅訪問するもまた結愛ちゃんに会うことはできす。
  • 18年3月2日 結愛ちゃんが搬送先の病院で死亡確認。死因は、低栄養状態や免疫力低下で引き起こされた肺炎による敗血症だった。顔や身体には殴られた跡があったとい。
  • 18年3月3日  船戸雄大容疑者が傷害容疑で逮捕。
  • 18年6月6日 船戸雄大容疑者&優里容疑者が保護責任者遺棄致死の疑い逮捕。

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「胸が締め付けられる」「救えなかったのか」。

東京都目黒区で、両親の虐待を受けて亡くなった船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5つ)がつづったノートの存在が6日、明らかになった。

両親に宛てた「ゆるしてください」という鉛筆書きの文字。結愛ちゃん一家の知人、教育関係者らは声を詰まらせた。(木原育子、加藤健太、内田淳二)

 六日、警視庁捜査一課が結愛ちゃんの両親逮捕を発表し、自宅アパートで発見したノートの文章の一部を小林敦課長が読み上げた。「五歳の子には到底耐えられない苦痛だっただろう」。声を震わせ、ハンカチで目元を押さえた。

 結愛ちゃんは、父親雄大容疑者(33)の実子ではなかった。一家が香川県善通寺市に住んでいた二〇一六~一七年、児童相談所「香川県西部子ども相談センター」(丸亀市)が虐待の疑いを把握し、結愛ちゃんを二度、一時保護した。県警も雄大容疑者を二度、傷害容疑で書類送検(いずれも不起訴)していた。

 結愛ちゃんの文章を報道で知った県西部子ども相談センターの久利(くり)文代所長は、取材に「何でも自分一人でしなさいと厳しくしつけられ、遊ぶのもダメと言われていたのかな…。救えずに申し訳なかった」と後悔を口にした。

 善通寺市の森正司教育長も「ここまで追い込まれていたのかと涙が出た。こんな思いをさせて…。胸が締め付けられる」。

 同市の幼稚園で、結愛ちゃんと子どもが同級生だった三十代の女性は「助けてあげられなかったのか。同じ年の子を持つ親として、とてもつらい。結愛ちゃんも四月から小学校に通っていたはずなのに…」とショックを隠せない様子。

 一家は今年一月に目黒区に転居した。書類を引き継いだ品川児相が家庭訪問したが、結愛ちゃんには会えなかった。雄大容疑者は三月二日午後六時ごろ、「娘が数日前から食事を取らず吐いて、心臓が止まっているようだ」と一一九番。夜に死亡が確認された。

 品川児相の林直樹所長は「こういう気持ちを、生きているうちにしっかり受け止めなければいけなかった」と言葉を絞り出した。「重く受け止めている。同じことがないようにしっかり検証したい」

 教育評論家の尾木直樹さんは「読み進めるのがとてもつらい文章」と評した。「本来なら自分の興味から言葉を楽しんで習得する時期だが、ネグレクト(育児放棄)される中で、怖くて一生懸命覚えたのでしょう。勉強という名目の虐待。どれだけ苦しかったか」と推し量った。

 NPO法人「児童虐待防止協会」の津崎哲郎理事長は「児相に危機意識が足りず、後手に回っている。命がかかっているという使命感を持って対処しないといけない」と指摘した。

 不妊治療を経て三人の子どもを授かり、六日にベストファーザー賞を受賞したロックシンガーのダイアモンド☆ユカイさんは「自分のことより親に気を使っていて、子どもらしさがない文章。涙しながら読みました」と声を落とした。「しつけがエスカレートしたり、ついカッとなったりもするが、『しかる』と『怒る』は違う。子どもはモノじゃない」と語った。


東京 目黒区で、5歳の女の子に十分な食事を与えなかったうえ、病院に連れて行かずに死亡させたとして、両親が逮捕された事件で、両親が「虐待が発覚するのを恐れて病院に連れて行かなかった」と供述していることが警視庁への取材でわかりました。

ことし3月、東京 目黒区の船戸結愛ちゃん(当時5)が死亡し、警視庁は父親の船戸雄大容疑者(33)と母親の優里容疑者(25)が十分な食事を与えなかったうえ、病院に連れて行かずに死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕しました。

これまでの調べに対し、2人はいずれも容疑を認めたうえで、雄大容疑者は「しつけのつもりでやった」と供述しているほか、優里容疑者は、逮捕前の調べに「自分の立場が危うくなることを恐れて見過ごしていた」と話していたということです。

その後の調べに対し、2人が「虐待が発覚するのを恐れて病院に連れて行かなかった」と供述していることが警視庁への取材でわかりました。

結愛ちゃんの足の裏にはしもやけがあり、雄大容疑者がことしの冬、結愛ちゃんを自宅のベランダに放置したり、暖房のきいていない部屋で長時間、過ごさせたりしていたということです。

雄大容疑者はことし2月に結愛ちゃんの顔を殴るなどして大けがをさせたとして、逮捕・起訴されていて、警視庁は日常的に繰り返していた虐待を隠すためだったとみて調べています。

事件の経緯と児童相談所の対応

警視庁や児童相談所などによりますと、船戸雄大容疑者と優里容疑者は数年前から交際を始め、その後、結婚して優里容疑者の子どもの結愛ちゃんも一緒に、香川県善通寺市で生活していました。

おととし12月と去年3月の2回、結愛ちゃんが家の外に出されていたり、けがをしたりしていて、雄大容疑者が「しつけのために手をあげた」と説明したことなどから、香川県の児童相談所は虐待の疑いがあるとして、結愛ちゃんを一時的に保護したということです。

当時、香川県警も捜査し、雄大容疑者が結愛ちゃんに暴行を加えてけがをさせたとして、傷害の疑いで2回書類送検しています。

結愛ちゃんはその後自宅に戻りましたが、去年8月に病院で診察を受けた際に、体にあざがあるのを医師が見つけ、児童相談所に連絡しました。児童相談所は、家庭訪問や両親との面接だけでなく虐待の問題に詳しい専門の病院を紹介し、優里容疑者は結愛ちゃんと一緒に数か月通院していたということです。

当時、優里容疑者は「最初は夫のしつけが厳しすぎると感じていたが、子どもがそれまでできなかった礼儀作法ができるようになっていくのを見て、これでいいと思うようになった」などと話していたということです。

去年12月になると、雄大容疑者が仕事の関係で東京 目黒区に引っ越し、翌月には優里容疑者と結愛ちゃんも雄大容疑者のもとに引っ越すことになりました。このとき、優里容疑者は香川県の児童相談所に「必要になればこちらから出向くので、転居先は教えたくない」と話していたということです。

児童相談所は、善通寺市と連絡を取って転居先の住所を確認したうえで、東京 品川の児童相談所に資料を送り、引き継ぎを行ったということです。

香川県の児童相談所は「父親だけでなく、母親への指導をきちんとしなければならかったと感じている。もっと両親に面会する回数を増やして指導を行うべきだった」と話しています。

一方、引き継ぎを受けた品川児童相談所によりますと、ことし2月、担当者がアパートを訪れましたが、優里容疑者に「関わってほしくない」などと言われたということです。

児童相談所の担当者は、結愛ちゃんが入学する予定だった目黒区内の小学校の入学説明会にも様子を確認しに行きましたが、結愛ちゃんには会えなかったということです。

品川児童相談所は「香川から引き継がれて虐待のリスクが高いかどうか、判断している最中に事件が起きた。今後、対応が適切だったか調査していきたい」としています。

専門家「転居をリスクと捉えて危機感持って対応を」

児童相談所の職員の研修も行っている「子どもの虹情報研修センター」の川崎二三彦センター長は「今回の事件の特徴は、児童相談所が対応している最中に転居していることだ。転居をリスクと捉えてもっと危機感を持って対応するよう転居先の児童相談所に引き継ぎすべきだった」と話していました。

また、船戸雄大容疑者が優里容疑者と結愛ちゃんと同居するようになったあと、結愛ちゃんに暴行したことについて、「連れ子とうまく関係を築けず、対応に困って虐待を行った可能性は十分考えられる。虐待をしつけだと主張するケースはこれまでにもあり、改めて暴力を伴うしつけが子どもの本当の成長につながらないということを理解してほしい」と話しています。

また、母親の優里容疑者が「自分の立場が危うくなることを恐れて見過ごした」と話していることについては、「みずから手を出さなくても、子どもを放置することがネグレクトという虐待行為にあたることを十分認識してほしい」としています。

さらに、今後の対策について、「児童相談所の職員数に対し、虐待の件数はかなり多く、きめ細かな対応を行うには限界がある。この事件を教訓に、体制強化を本格的に検討するべきだ」と指摘しています。

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