2015年3月14日、JR上野─東京駅間を直接結ぶ「東北縦貫線(愛称:上野東京ライン)」が開業した。
総距離は約3.8kmで、約400億円もの工費がかけられた。決して長くない新路線だが、首都圏の鉄道路線網に大きな変化をもたらす。
常磐線の終着駅は品川駅となる。高崎線・宇都宮線は東海道線と直通運転も行われる。3線は、羽田空港アクセス線への直接乗り入れも計画されている
ますます便利になるね (^_^;)
群馬・栃木方面からの高崎線・宇都宮線、茨城方面からの常磐線の3線は、これまで上野が終着駅。
東京駅や新橋駅など先へ向かうには、上野駅で山手線や京浜 東北線に乗り換える必要があり、朝の通勤時間帯は上野─御徒町駅間(山手線)の混雑率は約200%に達していた。
上野東京ラインの開業で、高崎線・宇都宮 線・常磐線は上野駅を経由し品川駅へと直通する。
「通勤通学客が分散し、混雑は大きく改善される」(JR東日本)という。
観光面の効果も期待されている。観光客誘致に積極的な茨城県は、2015年2月に東京駅や品川駅の構内でキャンペーンを実施。
「上野東京ラインは長年の 夢。東京西部や神奈川県の人々に、茨城県にアクセスしやすくなったことをアピールしていく」(茨城県観光協会)。
宇都宮線と高崎線では、横浜方面に向かう 東海道線との直通運転も行われる。
上野東京ラインは、品川─田町駅間で進む新駅開発のカギにもなっている。
新駅ができるの は、広大な車両基地の跡地。上野東京ラインを使うことで、東京・北区やさいたま市の車両基地に車両を移動できるようになり、基地の縮小が可能になった。
2027年には品川駅を始発とするリニア中央新幹線が開業予定。品川周辺エリアの重要性は、ますます大きなものとなりそうだ。
一方、重 要性が増す品川エリア。
上野東京ラインの開業で、品川駅から北関東と南関東のどちらにもアクセスしやすくなる。
羽田空港から京浜急行で品川駅へ向かい、関 東各地への列車に乗り換えるといった移動も増えそうだ。
2020年には品川─田町駅間に新駅(下図)、2027年にはリニア中央新幹線が開業予定と、品川 エリアはさらに進化することになる