一神教であるユダヤ教の成立に影響を及ぼした古代宗教に、ペルシャ(現在のイラン)のゾロアスター教があるので読んでみた
世界最古の一神教であると言われている
徹底した善悪二元論であり、この世のすべては善悪(神と悪魔、光と闇)の対決プロセスであると考える
光(炎)を崇めるので、拝火教とも呼ばれている
日本人などから見ると、西洋人は何でも二元論で割り切る傾向があるが、その背後にゾロアスター教があるのか、あるいは二元論的傾向の結果としてゾロアスター教が出て来たのか?
本家のイランはイスラム教に征服され、現在のゾロアスター教は世界全体で信者が数万人しかいない「消えつつある宗教」だが、インドのタタ財閥など信者には成功者が多い
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教だけでなく、仏教への影響もあって、特に空海の真言宗における大日如来信仰には、ゾロアスター教の影響が大きいとしている
ゾロアスターに相当するペルシャ語をドイツ語読みすると「ツァラトゥストラ」になり、ニーチェとの関係も深い
新書にしては微に入り細にわたる宗教論が展開されていて、1回読んだくらいでは頭の中が混乱している
ちなみに、自動車メーカーの社名「マツダ」(→)は、創業者の姓(松田)であると同時に、ゾロアスター教の神アフラ・マズダー(Ahura Mazda)に由来する
マツダのエンブレム、Mを表してるそうだが、炎のようにも見える
(^_^;)
▲ゾロアスター教の儀式
真言宗の護摩にちょっと似ている