魔女狩りが凄惨を極めた時代(15~17世紀)は、一方では聖女が崇拝された時代でもあった
聖書における魔女の原型が、ヘビに誘惑されてアダムに知恵の実を食べさせたイブなら、聖女の原型は、処女のままイエスを生んだとされている母マリア
しかし魔女と聖女は紙一重だった
聖女ジャンヌダルクは、魔女として火あぶりになった
中世のキリスト教会は徹底した男性の組織であり、その世界観において神と人間の関係を構成するとき、女性の位置づけに非常に苦労したようだ
男性(教会)にとっての女性は、まず性欲の対象であり、男には出来ないこと(出産など)をする貴重な存在であると同時に、何やら理解しがたい不気味な存在でもあった
それが強迫的に極端化した場合、聖女として崇拝するか、または魔女として嫌悪した
崇拝の対象と嫌悪の対象は、実は非常に近い関係にあるらしい
天皇家と賎民に妙なつながりがあったことが、日本の中世史でも指摘されている
現代社会でも、それまで差別されていた集団が、いつの間にか特権階級に転化する現象が見られる
(^_^;)
▲魔女として火あぶりになった、聖女ジャンヌダルク
美化して描かれてますが、実際は全裸で焼かれました