日本銀行の黒田東彦総裁は19日の金融政策決定会合後に記者会見し、安倍晋三首相が14日の自民党総裁選討論会で3年以内に金融緩和を縮小する「出口戦略」に道筋を付ける考えを示したことについて、日銀としては「あくまで2%の物価目標を達成して、そういった状況にしていく必要がある」との認識を示し、出口の具体的な時期は明言しなかった。
安倍首相の発言に対しては「コメントするのは差し控えたい」と語った。
日銀の総力をもってしても
物価を上昇させるのは 難しいようです
原因はたぶん 資産の世代間格差
老人:カネはあるけど、買いたいもの無し
若者:買いたいものあるけど、カネ無し (;´Д`)
⇐1930年代に撮影されたヒトラーの写真
政府・日銀は2013年1月にデフレ脱却に向け、早期に2%の物価目標実現を目指す共同声明を策定。
黒田総裁は同年4月から大規模緩和を続けてきたが「目標達成は途中で、声明は依然として有効だ」との見解を示した。
安倍首相が出口に言及したのは緩和の副作用への配慮とみられるが、「政府と日銀の間で考え方の違いがあるとは思わない」と語った。その上で、出口戦略については「早期に物価目標を達成して正常化プロセスに入りたいのは、どこの中央銀行も同じで当然のことだ」と指摘した。
日銀は19日の会合で現行の大規模な金融緩和策の維持を決めた。
直近7月の物価は0.8%にとどまっており、黒田総裁は「物価目標の達成には強力な金融緩和を粘り強く続けることが不可欠だ」と述べた。緩和の長期化による国債市場の取引減少といった副作用を軽減するため、7月末の会合では長期金利の変動幅拡大を認めるなどの政策修正を行った。
だが、修正後も国債取引はそれほど活発化していない。黒田総裁は「総括するにはまだ早い」とある程度時間をかけて効果を見極める考えを示した。低金利による金融機関の収益低下で将来的に貸し出しが滞らないかについても「点検していく」と語った。