電車のダイヤグラムをイメージしたデザイン
西武ホールディングス(HD)は4月9日、東京・池袋にオフィスビル「西武鉄道池袋ビル(仮称)」の上棟式を実施し、後藤高志社長が15階分あるオフィスフロアのうち最上層5フロアにグループ本社機能を移転させる方針を明らかにした。
同ビルは地上20階(地下2階)で延べ床面積は約4万9661平方メートル。
1~2階に飲食店などの商業テナントが入り、4~18階のオフィスフロアは1階当たり面積が地区最大の約2100平方メートル。
西武池袋線をまたぐ特殊な構造で、2階部分には直下に線路を望むデッキを設置する。
開業予定は、来年2019年春。
これから数年 首都圏で最も激変するのは
池袋周辺かもしれませんね (^_^;)
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東京メトロ副都心線・有楽町線・丸ノ内線、東武東上線、西武池袋線の電車が行き交う巨大ターミナル、池袋。
この駅の南側の西武池袋線の線路上を含むエリアに、巨大な鉄骨とクレーンが出現し始めた。
この構造物は、西武鉄道の旧本社ビル跡地に建設中の「西武鉄道池袋ビル(仮称)」だ。
建築主は西武鉄道、設計・監理は日建設計、施工は大林組・西武建設 JV。総事業費は約380億円。
2019年春の開業を目指し、躯体の鉄骨工事が進んでいる。
この建て替え計画は、もともとこの地にあった池袋旧本社ビルの敷地に加え、西武池袋線の線路上空、線路西側の同社所有地も活用し、地下2階・地上20階、延べ面積約5万m2のオフィスビルを建設するもの。
低層部分に商業スペースを置く。
その規模は、総貸室面積が池袋エリアでトップクラスになる。
オフィスフロアの基準階貸室面積は約2100m2(約640坪)と広いのも特徴だ。
1・2階に店舗フロアやエントランスホール、ビル内デッキ。3階に機械室、4~18階に事務所、19・20階部分に機械室など、地下1・2階に駐車場を構える。
新ビルには、西武グループの持株会社である西武ホールディングスが本社を移転するほか、傘下のプリンスホテルと西武プロパティーズも移転する。
もともとこの場所に本社を置いていた西武鉄道は、埼玉県所沢市にある現在の本社にそのまま残る。
また、豊島区が構想する池袋駅東西連絡通路(東西デッキ)と、同計画2階のビル内デッキが接続し、池袋駅と南池袋エリア・雑司ケ谷鬼子母神堂方面の歩行者ネットワークを強化する。
豊島区構想の東西デッキと連結
日本最大級の鉄道ターミナル、池袋。
JRの1日平均の乗車人員は55万6780人(2015年度)でJR東日本エリアでは新宿に次いで2位。
乗降人員ベースの東京メトロ、西武鉄道、東武鉄道の3社は、メトロが54万8839人(2015年度)、西武が48万4951人(2016年度)、東武が47万7834人(2015年度)。3社とも乗降人員1位に君臨する。
多くの人でにぎわう池袋駅と、専門学校や大学、寺社などが点在する南池袋エリアは、通称「びっくりガード」と呼ばれる区道で分断され、歩行者は明治通りなどを通って南北を行き来している。
西武鉄道池袋ビルが完成すると、同ビル内デッキと、線路を横断する東西デッキ(豊島区)によって、池袋駅周辺の東西南北のバリアフリー化が実現。
歩行者は2階フロアを通って駅と南池袋エリアを行き来できるようになる。
また地下では、西武池袋線の西側に新設する出入口と、地下駐車場を、線路直下の地下車路で結ぶ工事も進む。
この地下道ルートができると、自動車や貨物車両が地下を、歩行者は2階デッキを行くことで、クルマと歩行者の動線分離が実現する。