94歳で6年契約 見習いたい気概です
山崎さん 情報ありがとー (^_^;)
今から40年前、レオポルド・ストコフスキー(Leopold Stokowski, 1882年4月18日 – 1977年9月13日)とマリア・カラス(Maria Callas, 1923年12月2日 – 1977年9月16日)が相次いで亡くなったときの衝撃は、とても大きなものでした。
その前年のジャン・マルティノン(1910年1月10日 – 1976年3月1日)とルドルフ・ケンペ (1910年6月14日 – 1976年5月12日)の死とともに、多くのクラシック・ファンの方の記憶に刻まれていると思います。
比較的若くして亡くなった3人にくらべ、ストコフスキーの95歳での死は、功成り名遂げた後の死であったわけですが、94歳の前年にはCBSコロンビアと6年契約を結びファンを驚かせたばかりでしたし、録音も死の直前まで行われ、ますます意気軒昂なところを見せていただけに、やはり惜しまれたものでした。
また、1977年がエジソンの蓄音機発明から100年の記念年で、レコード業界がこぞって録音100年をPRしていただけに、マイクロフォンが開発される以前のラッパ録音時代からのオーケストラ録音のパイオニア、ストコフスキーの死は、時代の一区切りを深く印象づけたのでした。
今回のBOX(1/20発売 23枚組¥8138)は、ストコフスキーの英デッカ専属時代の録音をまとめたもので、名盤の誉れ高い《シェエラザード》《チャイコフスキーの第5》《バッハ管弦楽曲集》を始めとする、「フェイズ・フォー」と名付けられた英デッカのマルチ・ステレオ録音物がすべて収録されています。
《CD 17-18》の『ロンドン・デビュー60周年記念コンサート』は、彼のロンドン・デビューと同一曲目で行われたコンサートとして話題を呼んだもので、グラズノフのヴァイオリン協奏曲は当時20歳のルーマニアの美人女性ヴァイオリニスト、シルヴィア・マルコヴィチが務めています。
ちなみに60年前のソリストはSPレコード時代に名声を博したエフレム・ジンバリストでした。
珍しい音源としては《CD 1》「Inspiration/合唱の世界」が挙げられます。
共演のノーマン・ルボフ合唱団は、アメリカの編曲家、指揮者のノーマン・ルボフ(1917~1987)が1950~70年代に率いていた合唱団。
1956年(モノラル)と1964年(ステレオ)にクリスマス・アルバムを発表して全米でベストセラーを記録するなど、クラシック音楽にとどまらない、幅広い人気をもっていました。
この1961年録音のアルバムは日本でも「ストコフスキー/合唱の世界」というタイトルで日本ビクターより1962年7月(LP品番:SHP2123【廃盤】)として発売されたほか、BMGより1998年12月にCD化(品番:BVCC-38015【廃盤】)されたこともありました。
英デッカからCD発売されるのは、これが初めてと思われます。
ストコフスキー没後40年イヤーの掉尾を飾る一組としておすすめします!
(タワーレコード商品本部 板倉重雄)
レオポルド・ストコフスキーを一言で言い表すとしたら……。
興行師、エンターテイナー、空想家、扇動者、回し者、あるいは魔術師?
他にもまだいろいろあるかもしれません。
DECCAのアーティストの中でも最も個性的な人物の一人であり、音楽の演奏史において最も不屈の改革者の一人であったストコフスキーが亡くなってから40年になります。
DECCA/PHASE 4への全録音が初めて、ボーナス・オーディオ・ドキュメンタリー付き限定盤CD23枚組のBOXセットにまとめられました。
ボーナスCDには貴重な録音の抜粋、リハーサル、関係者からの思い出話、マエストロのインタビューなどが収録されています。
(ユニバーサルミュージック)
音の魔術師~ストコフスキー没後40周年記念BOX
『 レオポルド・ストコフスキー~DECCA録音全集』
1/20発売 23枚組¥8138
収録予定
《CD 1》〔Inspiration/合唱の世界〕1 ) ベートーヴェン:天は語る、2) 黒人霊歌:深い河、3) ヘンデル:オンブラ・マイ・フ、4) フンパーディンク:夕べの祈り(歌劇『ヘンゼルとグレーテル』より)、5) J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ、6) ラフマニノフ:ヴォカリーズ、7) あめつちこぞりて、8) ワーグナー:巡礼の合唱(歌劇『タンホイザー』より)、9) J.S.バッハ:羊は安らかに草を食み、10) チャイコフスキー:われらが父よ、11) グルック:主よ、我をききたまえ(歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』より)
【演奏】ノーマン・ルボフ合唱団、ロンドン新交響楽団
【録音】1961年
《CD 2》リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
【演奏】エリック・グリューエンバーグ(ヴァイオリン)、ロンドン交響楽団
【録音】1964年
《CD 3》1) ムソルグスキー:展覧会の絵、2) ドビュッシー:沈める寺(『前奏曲』第1巻より)
【演奏】ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1965年
《CD 4》チャイコフスキー:1) 白鳥の湖(抜粋)、2) 眠れる森の美女(抜粋)
【演奏】ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1965年
《CD 5》ヴィヴァルディ:四季
【演奏】ヒュー・ビーン(ヴァイオリン)、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1966年
《CD 6》ワーグナー:楽劇『ニーベルングの指環』より1) ワルキューレの騎行、2) 森のささやき、3) ヴァルハラ城への神々の入城、4) 夜明けとジークフリートのラインの旅、5) ジークフリートの死と葬送の音楽
【演奏】ロンドン交響楽団
【録音】1966年
《CD 7》チャイコフスキー:交響曲第5番
【演奏】ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1966年
《CD 8》ヘンデル:メサイア(抜粋)
【演奏】ロンドン交響楽団・合唱団
【録音】1966年
《CD 9》1) ムソルグスキー:禿山の一夜、2) チャイコフスキー:スラヴ行進曲、3) ストラヴィンスキー:組曲『火の鳥』
【演奏】ロンドン交響楽団
【録音】1967年
《CD 10》ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
【演奏】ロンドン交響楽団・合唱団
【録音】1967年
《CD 11》ベルリオーズ:幻想交響曲
【演奏】ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1968年
《CD 12》チャイコフスキー:1) 幻想序曲『ロメオとジュリエット』、2) ムソルグスキー:交響組曲『ボリス・ゴドゥノフ』(ストコフスキー編)
【演奏】スイス・ロマンド管弦楽団
【録音】1968年
《CD 13》1) チャイコフスキー:大序曲『1812年』、2) ボロディン:だったん人の踊り、3) ストラヴィンスキー:パストラール
【演奏】ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1969年
《CD 14》1) ベートーヴェン:交響曲第5番、2) シューベルト:交響曲第8番『未完成』
【演奏】ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1969年
《CD 15》1) ドビュッシー:海、2) ラヴェル:『ダフニスとクロエ』第2組曲、3) ベルリオーズ:妖精の踊り(『ファウストの劫罰』より)、4) アイヴズ:オーケストラ・セット第2番、5) メシアン:キリストの昇天
【演奏】ロンドン交響楽団
【録音】1970年
《CD 16》1) ラヴェル:ファンファーレ(バレエ『ジャンヌの扇』より)、2) フランク:交響曲ニ短調
【演奏】ヒルヴァーサム放送フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1970年
《CD 17-18》〔ロンドン・デビュー60周年記念コンサート〕
1) ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』前奏曲、2) ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、3) グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調、4) ブラームス:交響曲第1番、5) チャイコフスキー:スラヴ行進曲、6) ショパン:マズルカ イ短調、7) シューベルト:楽興の時第3番、8) バード:ソールズベリー伯爵のパヴァーヌとガイヤルド、9) チャイコフスキー:無言歌、10) クラーク:トランペット・ヴォランタリー、11) デュパルク:恍惚、12) ラフマニノフ:前奏曲嬰ハ短調
【演奏】ロンドン交響楽団
【録音】1972年(ライヴ)
《CD 19》エルガー:エニグマ変奏曲
【演奏】チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1972年(ライヴ)
《CD 20》〔J.S.バッハ:管弦楽編曲集〕1) トッカータとフーガ ニ短調、2) 前奏曲変ホ短調(『平均律クラヴィーア曲集』第1巻より)3) わがイエスよ、いかばかりの魂の苦しみ(『シュメッリ歌曲集』より)、4) われらは唯一の神を信ず、5) 神の子、イエス・キリスト、6) パッサカリアとフーガ ハ短調
【演奏】チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1972年(ライヴ)
《CD 21》1) スクリャービン:法悦の詩、2) リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲、3) ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ホ短調
【演奏】チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(1, 3)、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(2)
【録音】1972年(ライヴ)
《CD 22》ベートーヴェン:1) 交響曲第7番、2) 『エグモント』序曲
【演奏】ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
【録音】1975年(1)、1973年(2)
《CD 23》〔ボーナスCD〕レオポルド・ストコフスキー―A Memoir(リハーサル、インタビュー他)
【演奏】レオポルド・ストコフスキー(指揮)