正義の人

読書 魔女の恐怖

2653251

15~17世紀のヨーロッパでは、数十万人(人数は諸説あり)が「魔女」として処刑された

誰かが「あの女は魔女だ!」と告発すれば、すぐに本人を逮捕して厳しい取り調べが始まり、拷問による「自白」で火あぶりの刑になるか、拷問に耐えられずに死んだ

日本で言えば村八分になるような村の迷惑者だけでなく、ちょっと変わった人や、人付き合いの悪い人は、片っ端から魔女であるとして告発され、焼き殺された

14世紀までのヨーロッパは農業改革で経済が成長し、比較的豊かだったのに対し、15世紀からその反動で経済成長が止まり、飢餓が表面化した

大衆にイライラが蓄積し、そのはけ口としてスケープゴートが要求され、その具体的な行動が魔女狩り(集団ヒステリー)となった

イタリアでは華やかなルネサンス運動が進められていたが、その一方でヨーロッパの貧しい人々には、相互不信と疑心暗鬼が満ち満ちていた

残忍さではヨーロッパで一番と言われるスペインでは、異端審問によってイスラム教徒やユダヤ人が大量に告発され、村や町の広場で公開処刑されていたので、それがイライラのガス抜きとなり、魔女狩りは非常に少なかった

魔女狩りが最も徹底的に実行されたのはドイツで、当時のドイツの貧困と飢餓によるイライラの蓄積と、教会によって決められたルール(魔女を告発せよ!)を厳格に遵守するドイツ人の民族性によって、魔女狩りは空前の規模で粛々と遂行され、数十万人が焼き殺された

これと似た状況に陥ったのが20世紀のドイツで、第一次大戦での敗戦による天文学的な戦後賠償でドイツ経済は混迷疲弊し、大衆のイライラが鬱積してスケープゴート探しが始まり、ヒトラー独裁政権が登場してスケープゴートにユダヤ人が選ばれ、600万人が殺された

ユダヤ人を攻撃したのはヒトラーやナチス党員だけではなく、村や町にいる普通のドイツ人たちが、ユダヤ人を告発してガス室へ送った

現在のアメリカに広がっているデモや暴動の嵐も、中国コロナによる外出禁止や経済の混乱で、大衆にイライラが蓄積していることと無関係とは思えない

今の日本で、マスクをしていない人を攻撃する「正義の人」が増えているらしいが、このような人は魔女狩りが始まったら、真っ先に魔女を告発するタイプの人かもしれない

魔女狩りの当時、「魔女は人間の性欲を刺激して、悪魔の世界に引きづりこむ」という迷信がはびこり、性欲は魔女に誘惑された証拠として罪悪視された

そのせいか、今でもキリスト教徒には極端に性欲を罪悪視する人が多く、性欲を抑圧した反動としてオカルトにのめりこんだり、異常性欲に走る人もいる

((((;゚д゚))))

 

photo_12

▲魔女裁判で水責めの拷問をしている

水で腹が膨れると、棒で腹を叩いた

中央の男が自白調書を書いている

 

8976836567816871

 

▲イライラした黒人たちが、白人のおばあさんに暴行している

これは中世の話ではなく、今月(2020年6月)の出来事です

 

正義マン

KwbzhBB

消費税10%払って店内で食べるべきか、8%払って持ち帰るべきか…。

軽減税率の対象商品はイートインで食べるかどうかの項目が書いてあり、自己申告制にして会計を行っています。

しかし、自己申告だと商品持ち帰りを申告していながらイートインで食べる人たちも増えるのではないかと予想されています。

51z2qA4gIyL

そんな人たちの行為がイートイン脱税といわれているのです。

イートイン脱税のようにテイクアウトとして買っておきながら、イートインスペースで食べている人がいたとします。

それを見つけた時に、店員に告げ口するような人のことを正義マンと呼ぶそうです。

正義マンが増えると、告げ口される店員さんも対応に困りそうだ、などと心配の声も上がっていました。

 

 

正義の人

D8v8ufXUcAAtle9

pose_sugoi_okoru_man

 

 本人も意識してないだろうけど

  何か深層心理にある激しい怒り

 (たいていは自分自身に対する怒り)

 が形を変えて吹き出してる感じですね  (;´Д`)

 

ある正義感にあふれた男性(正義の人が三重県松坂市で突然始めた「歩道クリーンアップキャンペーン」に地元商店街が悲鳴をあげている。

「正義の人」はほぼ毎日商店街を回り、歩道に置いてある看板を蹴飛ばし、店内をにらみつけて叫ぶ。

「要するにここは、天下の歩道なの!

 あそこに旗が立っている! 椅子が置いてある!」

ミリ単位のはみ出しにクレームを出すだけではなく、看板を壊す、のぼりを切る、商品を投げるなどの目に余る乱暴も。

みかねた通行人やお店の客が注意をしても「正義の人」は

「私は法律に基づいている! 一片のスキもない!」

と聞く耳を持たない。

「正義の人」のクレームを受け、各商店は看板やのぼりを敷地内に収めるようになった。

しかし、「正義の人」は毎日やって来て、ミリ単位で厳しい指摘を続ける。

「正義の人」出現以降、商店街の雰囲気は激変した。

売り上げが目に見えて下がり、休業に追い込まれたところもある。

クレームの矛先は商店だけではなく観光協会にも向かい、観光客向けの記念撮影看板は歩道から建物内へと移された。

行動のきっかけは、「正義の人」の自宅近くの質屋の看板が点字ブロックをふさいでいたことだという。

警察に通報したが、「やる」と口で言っただけで全く対応がなされなかったことから、「正義の人」の暴走が始まった。

地元商店街の人は

「(看板を)法的にちゃんと出せるようになって、

 街を活性化できたらケンカしなくても済むのかなと思う」

と対応に苦慮している。

実は、商店街、自治体、道路管理者が一体となり、地域活性化を目的に道路を使用するという事例はある。

東京の新宿3丁目モア4番街では、歩道部分にオープンカフェや広告塔が設置され、にぎわいが演出されている。

松坂市は「これまでこうした特例を検討したことはないが、地元とまとまれば進めていきたい」としている。

青木理(ジャーナリスト)

「点字ブロックに物が置いてあったというのはよくないが、

 こんなに完璧に守っていったら世の中が回らなくなる。

 「正義の人」のやり方は営業妨害だ。正義感が暴走している」

 

危ない「正義の人」

51z2qA4gIyL

figure_tekken1_seigi

 

 「正義」を隠れみのにして

   自分に対する深層の怒りを

  周囲に向けてるのかも  ((((;゚д゚))))

 

友人、上司、同僚、マンションの隣人、ご近所……一見したところ、親切そうに見えるのに、付き合っていくと徐々に豹変し、自分の一方的な思いを実現させるべく周囲を利用し始める、そんな“危ない人”が増えています。

気づかずにそのテリトリーに入るととんでもない目に遭うことになる。

なぜいま、そんな危険なパーソナリティの人が増えているのか、見抜く方法や対処法はあるのか。

心療内科医としてサポートに当たる医師が教示。

日常にひそむ「危険な隣人」を紹介し、ゆがんだ正義感をもつ人への対処方法について科学的見地や過去の文献をふまえて丁寧に教えてくれます。

詳細はここをクリック