数日前にカギのメーカー「アルファ」が、テレビ東京の優良企業紹介で取り上げられました
街で見かけるコインロッカーをよく見ると、たいていアルファ製です
さらにクルマのドアカギの多くもアルファ製で、アルファは「ニッチ」と呼ぶには大きすぎるマーケットでガリバーになっている優良企業です
トランプの自動車関税で一時的なショックはあるかもしれないけど、セキュリティの必要性はドンドン増えてるから、前途洋々かな?
と思ったら熊さん(熊谷さん)によると、日産との関係が深いから厳しいそうです
超高級盗りの老害重役がゴロゴロいっぱいいて(トヨタの3倍以上の63人もいる、特別養護老人企業?)、若い人の優れたアイデアを役員会で片っ端からつぶして、何度も倒産しそうになってる、あのしょーもない会社の日産です
「日産との関係が深い」と言っても日産100%ではありませんから、アルファがこのまま日産と運命を共にしてヤバくなることは無いと思います
実は優良企業アルファは、熊さんが若いころに在籍していた会社なのです
それで、LINEの「太田くんを囲む会」グループでアルファを話題にしていたら、ちょうど「日本で7/5に大地震」というデマ情報に話題が飛びました
トカラ列島で地震が起きていたので、「デマが当たったのかな?」とかね
その中で、熊さんから「天災は忘れた頃にやってくる」という名言は寺田寅彦の作かな?という疑問が出て、調べたら確かにそうなんだけど、寺田寅彦の本には載ってないことが判明
中谷宇吉郎の随筆集によると、
今日は二百二十日だが、九月一日の関東大震災記念日や、二百十日から、この日にかけては、寺田寅彦先生の名言「天災は忘れた頃来る」という言葉が、いくつかの新聞に必ず引用されることになっている。
ところで、よく聞かれるのであるが、この言葉は、先生のどの随筆にあるのかが、問題になっている。寅彦のファンは日本中にたくさんあって、先生の全集は隅から隅まで、何回となく繰り返して読んだという熱心な人がよくある。そういう人から、どうもおかしいが、この言葉は、どこにも見当らない。一体どこにあるのか、という質問をよく受ける。
実はこの言葉は、先生の書かれたものの中には、ないのである。しかし話の間には、しばしば出た言葉で、かつ先生の代表的な随筆の一つとされている「天災と国防」の中には、これと全く同じことが、少しちがった表現で出ている。
それで私も、この言葉が先生の書かれたものの中にあるものと思い込んでいた。もう十五年ばかりも昔の話になるが、たしか東京日日新聞だったかに頼まれて「天災」という短文を書いたことがある。その文章の中で、私はこの言葉を引用(?)して「天災は忘れた頃来る」という寅彦先生の言葉は、まさに千古の名言であると書いておいた。
ところが、この言葉が、その後方々で引用されるようになり、とうとう朝日新聞が、戦争中に、一日一訓というようなものを編集した時、九月一日の分に、この言葉が採用されることになった。
正月元旦の「日本国は神国なり」から始まって、三百六十五日分、毎日その日に何かいわれのある言葉を、集めたものである。そしてそれには、いろいろな人が、出所と解説とを書くことになっていた。私は九月一日「天災は忘れた頃来る」の解説を頼まれ、まず出所を明らかにと思って「天災と国防」を読み返してみたが、ない。慌《あわ》てて天災に関係のありそうな随筆を、片っ端から探して見たが、どうしても見当たらない。
大いに困ったが、この言葉の方は、すでに慎重な会議をなんべんも開いて、採用に決定していたので、止めるわけには行かない。それで「天災と国防」の中にこれと全く同じことが書いてあるという理由で、解説を適当に書いて、勘弁してもらった。
もともとこの言葉は、書かれたものには残っていないが、寅彦の言葉にはちがいないのであるから、別に嘘をいったわけではない。面白いことには、坪井忠二博士なども、初めはこの言葉が、寅彦の随筆の中にあるものと思い込んでいたそうである。それでこれは、先生がペンを使わないで書かれた文字であるともいえる。
(昭和三十年九月十一日)
とのことでした。
寺田寅彦は、非常に優秀な科学者なのに同時に夏目漱石の門下でもあり、随筆など文学的な作品も多く残しています
以前、寺田寅彦の随筆「ルクレチウスと科学」を読んだとき、その鋭い指摘に感動しました
ルクレティウスは、ローマ帝国時代の詩人哲学者で、快楽主義のエピクロス哲学を散文詩で表現した「事物の本性について」が有名です
(^_^;)~♪
▼これは6年前の動画です