いわゆる反藤原史観シリーズの1冊
反藤原史観というのは、要するに
1)3世紀に始まる大和朝廷は、日本各地の豪族が平和的に結びついた連合政権だった(大和=大きな平和)
2)7世紀に政権内の争いが激化した
3)藤原系(九州系・天智系)の始祖・藤原鎌足が、中大兄皇子(天智天皇)と組んで、暴力的なクーデター(乙巳の変・大化の改新)で、当時の権力者・蘇我入鹿(聖徳太子)を殺害し、主導権を奪取した
4)藤原鎌足は、朝鮮半島で滅亡した百済王朝の、日本に亡命した王子だった可能性がある
5)二代目・藤原不比等が、正史(日本書紀)を編集し、その中で反藤原系(出雲系・天武系)を抹殺した
6)藤原系は、明治維新まで名門貴族として、日本史の表舞台で活躍した
7)しかし、反藤原系の勢力も消えておらず、日本史の裏舞台で暗躍を続ける
8)藤原系は、聖徳太子や長屋王などの怨霊によるタタリを恐れて、反藤原系をまつる神社仏閣(出雲大社、法隆寺など)を、異常なほど大切に扱っている
9)これらは天皇家の正統性に関わるので、日本の歴史学会も、俄かに認めることが出来ずにいる
というようなことになる
まさに壮大なミステリーであって、興味は尽きない
(^_^;)
▲乙巳の変(大化の改新)のクーデター実行場面
蘇我入鹿(聖徳太子)の首が飛んでいる
▲かつてお札の顔になっていた藤原鎌足
反藤原史観によると、鎌足は聖徳太子を暗殺したテロリストかもしれない
クーデターは成功すれば革命となり、首謀者は権力を握り、英雄になる
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