松沢病院を歩く

今日は大田くんを囲む会で、世田谷区の日帰り温泉「SPA成城」へ

ここは1年前の今頃にも来ている

渋谷と明大前を経由して、京王線八幡山駅で降り、都立松沢病院の中を歩く

私は心理学とか精神医学関係の本を読むことが多いので、この病院の名前はよく知っていたが、中を歩くのは今日が初めて

実に広大な敷地で、大学のキャンパスみたい

中には農園もある

「なんで病院に畑?」

と思ったら、そうゆう精神療法だった

自然作業療法というのだそうだ

周辺の地価を考えると、とんでもなく高コストな療法だね

まあ、土いじりが心の安らぎにつながるのは何となく分かる

私もプランター(角形の植木鉢)でベランダ農園を少しやっているが、多少の癒やしにはなっているような気がする

上の院内マップに「医療観察法病棟」というのがあるが、これがいわゆる重症患者の入る病棟で、主に重大な他害行為を行った者が入ることになっている

重症の精神病患者に精神医療を施して社会復帰を目指すということになっているが、周囲の人に危険(他害行為)を及ぼしかねない者を、場合によっては強制入院(措置入院など)させて「社会から隔離する」機能があることは否定できない

殺人、傷害、暴行、放火、強姦など重大犯罪(他害行為)を犯した者が、裁判の過程で心神喪失を認められると、刑罰(死刑や刑務所収監)を免除される替わりに強制入院させられたりする

今日は八幡山駅から松沢病院の中へ散歩して、この医療観察法病棟のすぐ脇も歩いたんだけど、途中に何のチェックもなくて誰でも自由に来れちゃう!

もちろん本当に危険な患者は、ちゃんと鉄格子のある隔離空間に入ってるとは思うけどね

なんか、大ヒット映画「羊たちの沈黙」のレクター博士を思い出してしまうよ

いま春日武彦さんという精神科医の書いた一般向けの本を読んでいるんだけど、そんな精神科病棟のやや不気味な、時には面白い修羅場がいっぱい出てくる(すでに十数冊読んだ)

春日さんは、松沢病院で精神科医として勤務していたこともある

この春日さんと、ホラー作家の平山夢明さんが組んで書いた対談本「狂いの構造」シリーズは、メチャ面白くてハマっています

この春日さん、本の中で自分の心の異常さを、正直にドンドン書いちゃうんだよね

例えば彼は甲殻類恐怖症で、海老とかカニを食べられない

それどころか、触れたり近寄ったりすることも出来ないし、考えただけで虫酸が走る

普通の人がゴキブリに感じるような嫌悪感を、甲殻類に対して感じるらしい

恐怖は人間の最も根源的な感情(脳の最下層のレイヤーに位置している)なので、その奥は計り知れないほど深く、精神科医の知力をもってしても極め尽くすことは出来ないようだ

精神科医が、自分は高いところに立って患者を見下ろしながら解説するんじゃなくて、自分もかなり狂ってるという立場で解説するから、春日さんの本は面白いのかもしれない

人間という生き物は、みんな多かれ少なかれどこか心に狂ったところを持っているのが普通なので、その典型例としての精神病について知ることは、自分観察(内省や内観)も含めて、人間観察の深みを増すためにとても有益だと思っています

もし、まったくどこも狂っていないと言う人がいたとしたら、その人は超少数派という意味で「異常な人」か、または大ウソつきなのではないかな?

 

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帰りに大好きな回転寿司「元祖寿司」へ行こうと思って渋谷へ寄る

元祖寿司は川崎店や蒲田店によく行くんだけど、渋谷店は100円台の安い皿がほとんど廻ってなくて、高い皿ばかり (T_T)

渋谷はインバウンド外人が多いので、観光地価格になっている

帰りの渋谷駅ハチ公改札が超大混雑で、並ばないと駅に入れない

「他の改札へまわってくださーい!」

と駅員が必死になって叫んでいた

で、西口改札にまわったら、ここだけ旧駅舎ビルの一部が残っていて、何とも変な感じ

なんだか東日本大震災の津波に襲われて、残ったビルの残骸といった風情

周囲は渋谷駅大改造で、工事現場の中に駅があるみたいだ

今日は、あちこち歩いて、合計1.8万歩

少し疲れたなぁ~

うっかり、大田くんを囲む会の集合写真を撮るのを忘れてしまった

(^_^;)~♪

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