▲国学者の中西進氏 2013年に文化勲章を受賞
親授式で天皇陛下から文化勲章の親授を受ける中西進氏
今年一番の売れ筋商品は 万葉集かも~
関連商品で「古今和歌集」「日本書紀」
なんかもどうかな (^_^;)
万葉集を出典とする新元号「令和(れいわ)」の考案者として浮上している国際日本文化研究センター名誉教授の中西進氏が、政府による1日の新元号発表後、自身の著書を出す筑摩書房(東京)に対し、万葉集は「令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点です」とのコメントを送っていた。
同社は増刷にあわせて中西進氏のコメント入りの帯を使い、18日をめどに書店に出荷する予定。
筑摩書房によると、新元号発表後、書店などからの問い合わせを受け、
中西進『万葉の秀歌』(ちくま学芸文庫、平成24年刊)の重版を決定。増刷は1万部。
2日、中西進氏に重版決定の連絡を入れたところ、中西氏からファクスで
「『万葉集』は令(うるわ)しく
平和に生きる日本人の原点です」
とのコメントが送られてきたという。
「令和」は万葉集の梅の花の歌三十二首の序文にある
『 初春の令月(れいげつ)にして
気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ
梅は鏡前の粉を披(ひら)き
蘭は珮後(はいご)の香を薫(かお)らす 』
から引用。
『万葉集』に収められている歌は、古くて新しい。
恋に焦がれる歌や離別の悲しみをうたった歌、子どもを思う歌や酒を楽しむ歌など、題材は色々だが、その感情が現代人に理解できない歌はない。
例えば、
朝寝髪 我れは梳らじ うるはしき
君が手枕 触れてしものを (作者未詳)
恋人が触れていた自分の髪をいとおしく思い、寝起きで乱れたままだが「とかさないでおこう」と思う歌だ。
恋人と手を握り合い、その自分の手を、しばらく洗わずにおく心と同じだ。
銀も 金も玉も 何せむに
まされる宝 子にしかめやも (山上憶良)
「どんな宝物も、子供に比べたら一体何になるだろう」という有名な歌。
親から子供への愛情は今も昔も変わらない、共感を呼ぶ普遍的な内容だ。
1200年の時を経ても廃れず、現代人が読んでも共感できる歌が沢山ある。
まさに「日本人の心の宝」と言っても過言ではない。