ビールの苦み遺伝子を発見

京都大などのグループは27日、ビールの原料ホップの苦み成分をつくる酵素の遺伝子を見つけたと発表した。健康にいいビールなど新製品の開発に役立つと期待される。論文は英生化学専門誌に掲載された。

ホップはヨーロッパ原産の多年草。その雌花は、麦芽、水、酵母とともにビールの原料となっており、独特の味と香りを出す役割がある。苦みの主成分は苦味酸(くみさん)と呼ばれ約60年前に見つかったが、それをつくる酵素がわからず、どうやってつくられるか謎だった。

京大生存圏研究所の矢崎一史教授(生化学)らはキリンホールディングスなどと共同でホップ「キリン2号」の遺伝子を調べた。ホップの雌花でよく働く遺伝子6613個の中から、遺伝子「HLPT1」に絞り込み、この遺伝子からできるたんぱく質が苦味酸をつくる酵素の機能を持つことを突きとめた。

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