奉行所のお白州(江戸時代の裁判所)で
お奉行さま(江戸時代の裁判官、遠山の金さん)が入れ墨を見せている
もちろん時代劇(歴史小説)の創作で、史実ではない
現代の裁判所で裁判長がこんなことしたら、最高に面白いんだけどね
ただそれに近い、超面白い裁判官は実在するんだよ
しかも裁判官としては非常に優秀だから、目が離せないなぁ (^_^;)
日本語には「沙汰(さた)」という言葉があります
裁判沙汰(さいばんざた)、警察沙汰(けいさつざた) ・・・(1)
のように「××沙汰」という熟語として使われる場合が多いようですが
「追って沙汰いたす、ひったてい!」 ・・・(2)
(後日、判決公判を開く。それまで被告人を拘置所へ戻せ!)
などと時代劇の中で、お奉行さまがお白州で言ったりもしますね
元々は、「沙」はすな、「汰」はえらび分けるの意で
水の中で砂をゆすって、砂金などをえらび分けること(→)
から来ていて
精粗を区別すること、理非曲直を明らかにすること
など、「区別や判断」へ意味が転じていきました
さらにそのような判断を伴う「事件や問題(matter)」をも意味するようになったようです
上の例では、(1)は事件、(2)は判断ですね
もっと大きな辞典で調べると、非常に多くの語義を持つと同時に、時代と共に意味が多様に変化していった言葉であることが分かります
「沙汰」が現代の日本語で使われるのは(1)の「裁判沙汰」あたりが多く、しかも
「裁判などという大げさなことになってしまった事件」
という、ややネガティブなニュアンスを伴っていました
しかしそれも少し前までで、最近は何事も法律によってスッキリ解決しようとする風潮が強くなってきたせいか、裁判が以前より身近なものとなり、「裁判沙汰」という言葉も死語化しつつあるように感じます
それでも、高校で模擬裁判までやっている米国などに比べれば、日常生活に法律が登場する場面が少ない日本では、いい年した大人になっても驚くほど法律に無知な人というのも存在します
その中でも、お笑いネタになる典型的ケースとしては
借りたお金を返さないと、刑務所に入れられると思っている ・・・(3)
妻の不倫による離婚でも、妻が夫から慰謝料をもらえると思っている ・・・(4)
というのがあって、周囲を爆笑の渦に巻き込んだりしています
(3)は民事と刑事の区別が付いていない人
(4)は離婚したら男が女にカネを払うものという「変な常識」を持っている人
もちろん離婚の慰謝料というものは、有責配偶者(不倫した側)が払うもので、男女性別は無関係
たまたま有責配偶者が子供の親権を取った場合、不倫された側がお金(養育費)を払う場合もありますが、それは本来、有責配偶者ではなく子供に対して払うお金です
夫婦の共同財産があれば、有責配偶者にも財産分与される場合はありますが、財産分与は慰謝料ではありません
私はYouTubeが好きでよく観ていて、ちょうどいま(4)のケースを観ました
この種の動画は2ちゃんねる(5ちゃんねる)などの匿名ネット掲示板が元になっていて、それを編集してYouTube動画にまとめています
この種のYouTube不倫動画への関心は非常に高く、多くのYouTubeチャンネル登録者を獲得しているようです
動画の元になった掲示板では、不倫の当事者(多くは配偶者に不倫された夫や妻)が相談を持ちこみ、掲示板を閲覧している第三者からの意見や質問、アドバイス、ツッコミなどが入ります
マジメに相談に乗ってアドバイスしている人もいますが、「対岸の火事」(→)を楽しんでいる人の方が圧倒的多数です
そのまとめ動画を観ている私も、楽しんでいる一人ですね
動画の中に独特の用語が出て来ますが、分からない方はここを見てね
(^_^;)