これは非常に面白い!
旅のテーマに「城歩き」を入れたくなりました
近世の城が 姫路城や大阪城など
見られることを意識した様式美だとしたら
戦国の城は 命がけ 機能一点ばりです (^_^;)
本書は、城の地形と立地に注目して、戦国時代の城の種類と変化、役割と意義、実用性などに迫った1冊です。
キーワードを挙げて章立てし、訪れやすい城を例としながら、なぜその地形と立地が選ばれたのか、どのようにしてその地形と立地を生かし、いかにして戦ったのかを解説しています。
ひとつひとつの城について多面的に追求するものではなく、縄張を読み解き軍事的な工夫や実用性を検証する本でもありません。
歴史的解説も、城の見どころも思い切って省きました。
ですからガイドブックとしての実用性はありませんが、城を実際に訪れたとき、地形と立地という見地からその城の本質に深く迫り戦略に思いを馳せられるよう、端的にまとめています。
第一章の「城の分類と戦国の城の基礎知識」は序章として、「立地条件による城の分類」をテーマに、城が築かれる場所による呼称の違いと特徴、山城の誕生と平山城への移行、山城の構造について簡単に解説しています。
第二章は「戦国の城を読み解くキーワード」がテーマ。「地形」「地質」「街道」「国境」「支城網」「付城・陣城」「変遷」「改造」という8つのキーワードを取り上げ、戦国時代の城と戦いを具体的に読み解いていきます。実例として、それぞれのキーワードがカギとなる有名な戦いも紹介しています。
第三章では「戦いの城を歩く」と題し、第一章と第二章を踏まえた実際の城歩きを紹介しました。鳥取城攻め、韮山城包囲戦、小田原攻め、関ヶ原合戦と、いずれも現地を歩いてこその醍醐味が実感できる城を取り上げ、著者自身が感じる山城歩きの楽しみ方を綴っています。