王妃が小トリアノンの自室から眺めることができた愛の殿堂は、1778年にリシャール・ ミックが建築を手がけたもので、見事な新古典主義様式が採用されています。全体が大理石でできたこの貴重な建物で注目すべき箇所は、コリント式柱頭、 浮彫装飾、および円屋根の内部に施されたデシャン作の優れた彫刻でしょう。また、フランスの彫刻の傑作として知られるブーシャルドンの作品「ヘラクレスの棍棒で弓を作るキューピッド」が飾られていたことからも、この建物の素晴らしさがわかります。但し現在、この彫像のオリジナルはルーブル美術館所蔵となっており、この像があった場所には、18世紀のもう一人の偉大な彫刻家、ムシーによるレプリカが配置されています。 |